2013.12.28 第556回放送分 『ワクチン』 ゲスト:西順一郎ドクター


二見いすず: ドクタートークは、「ワクチン」について鹿児島県医師会の西順一郎(にしじゅんいちろう)ドクターにお話を伺っております。
西さん、今週もよろしくお願いいたします。

西順一郎Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 今週は、ワクチンに関して、最近気になる話題についてお願いします。
昨年あたりから、大人の風しんの予防接種がたびたび報道されていますね。

西順一郎Dr: そうですね。
風しんは、大人がかかると重症化しやすく、また、妊婦がかかると胎児にも影響を与える恐れがあります。
30代から40代くらいの男性が、子どものときに風しんのワクチンを接種していないため免疫がなく、特に注意が必要とされています。

二見いすず: なるほど。
30代から40代の男性が予防接種を受けていないんですね。

西順一郎Dr: そうなんです。
鹿児島県内でも川薩地域を中心に大きな流行が観られました。
どの地域でも起こることであり、決して他人事ではありません。

二見いすず: なるほど。
特に、妊娠を予定されている方、妊娠中の方、また、その周囲の方は注意が必要ですね。

西順一郎Dr: そうですね。
妊娠前でしたら予防接種が可能ですので、30代〜40代の男性はもちろん、妊娠予定の女性も抗体が少なくなっている場合もありますので、医療機関で相談してください。

二見いすず: なるほど。
妊娠をお考えの方はぜひ相談してください。
また、最近よく、高齢者の方へのワクチン接種の話題も耳にいたします。

西順一郎Dr: はい。
たとえば、高齢者への肺炎球菌ワクチンなどですね。
こちらも、血液中に菌が入り重症化する菌血症という病気や肺炎の原因のひとつである肺炎球菌に対して免疫をつけるワクチンで、65歳以上の高齢者の方に推奨されています。

二見いすず: そうなんですね。
ワクチン接種は、子どもや学生時代だけではなく、年代に応じて、また接種を検討した方がいいものもあるのですね。

西順一郎Dr: そうですね。
特にインフルエンザワクチンは高齢者だけでなく、すべての年代の方に接種していただき、まわりにインフルエンザを広げるのを少しでも防いでほしいですね。
インフルエンザは、先ほど申し上げた肺炎球菌ワクチンとも同時に接種できます。
詳しくは、かかりつけの医療機関にご相談ください。

二見いすず: わかりました。
ワクチンは、どう活用していくか、一人ひとりが考えなくてはなりませんね。

西順一郎Dr: その通りです。
ワクチンの利益とリスクを正しく比較した上で、接種を検討し、病気を予防して健やかにお過ごしいただきたいと思います。

二見いすず: よくわかりました。
ワクチンについて4週にわたり、貴重なお話を伺いました。
お話は、鹿児島県医師会の西順一郎(にしじゅんいちろう)ドクターでした。
ありがとうございました。

西順一郎Dr: ありがとうございました。