2014.1.18 第559回放送分 『アルコール性肝障害』 ゲスト:井戸章雄ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは、「アルコール性肝障害」について鹿児島県医師会の井戸章雄(いどあきお)ドクターにお話を伺っています。
井戸さん、今週もよろしくお願いいたします。

井戸章雄Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、肝硬変、アルコール性肝炎ついて伺い、命に関わる場合もあると伺いました。
怖いことですね。

井戸章雄Dr: そうですね。

二見いすず: では、アルコール性肝障害を防ぐには、どのようなことに注意すればいいのでしょうか。

井戸章雄Dr: はい。
アルコール性肝障害は、飲酒によって肝臓に炎症やさまざまな弊害が起こってくることから引き起こされる病気ですが、飲酒をやめれば肝機能は改善します。
ですから、アルコールとの付き合い方が大きなポイントになります。

二見いすず: なるほど。

井戸章雄Dr: まず、アルコール性の脂肪肝、肝硬変の方々には、アルコールをやめていただく「断酒」をお願いしています。

二見いすず: やはり、アルコールを断つ、ということになりますね。
アルコールを楽しみにされている方は辛いかもしれませんが、命とひきかえにと考えますと、頑張っていただきたいと思います。

井戸章雄Dr: そのとおりです。
特に肝硬変の方は断酒しても肝硬変自体は元に戻りませんから、飲酒を続けることは肝硬変を進行させて、本当に「命とひきかえ」になります。

二見いすず: 病気になってしまい最終的に「断酒」という事態になる前に、適量を知ってお酒と付き合っていくことが大切なのかもしれません。
お酒の量の目安などはありますか?

井戸章雄Dr: はい。
日本酒ですと、1日3合を5年以上毎日飲みつづけると、常習飲酒家、5合を10年以上飲みつづけると大酒家と言い、肝硬変になる可能性が高いと言われています。
日本酒1合は焼酎ですと、0.5合となりますので、日本酒3合は焼酎1合半、5合は2合半となります。

二見いすず: なるほど。
では、ここまでなら…という目安はありますか?

井戸章雄Dr: はい。
晩酌で飲まれるなら日本酒1日1合、つまり焼酎だと0.5合、ビールだと500tが目安でしょうか。
また、毎日飲みつづけるのではなく、飲まない日をつくることも大切です。

二見いすず: よくわかりました。
お酒を楽しむなら、焼酎だと1日0.5合が目安ということです。
また休肝日をとることを心掛けてください。
病気になって断酒に至る前に、自分でコントロールをすることを学びたいですね。
お話は鹿児島県医師会の井戸章雄(いどあきお)ドクターでした。
ありがとうございました。

井戸章雄Dr: ありがとうございました。