二見いすず: | ドクタートークは、「ノロウイルス」について鹿児島県医師会 山元公恵(やまもときみえ)ドクターにお話を伺っています。 山元さん、今日もよろしくお願いいたします。 |
山元公恵Dr: | よろしくお願いいたします。 |
二見いすず: | 今回は、ノロウイルスの感染をできるだけ防ぐ、具体的な予防方法についてお願いします。 |
山元公恵Dr: | はい。 ノロウイルスの感染には、食べ物による食中毒の場合と食べ物以外から体の中に入る場合があります。 この特徴を理解した上で予防策をとることが重要です。 |
二見いすず: | ではまず食べ物による食中毒の場合の予防についてはどうすればよいですか? |
山元公恵Dr: | はい。 ノロウイルスは食品の中心温度が85度以上で1分間以上の時間、しっかり加熱すると感染力は無くなるとされています。 つまり、食品の十分な加熱と、また使用した調理器具の十分な洗浄と消毒を行うことで感染予防することができます。 調理器具は食品と同じように85度以上の熱湯で1分以上の加熱、または次亜塩素酸ナトリウムで浸すようにふく方法があります。 |
二見いすず: | では、食中毒以外でノロウイルスが体に入る場合とはどのような状況なのでしょうか? |
山元公恵Dr: | はい。 食べ物以外から体の中に入り込む場合は、感染者の排泄物やおう吐物が乾燥するとウイルスが部屋の中に広がりやすくなります。 |
二見いすず: | はい。 |
山元公恵Dr: | その空気中に散らばっているウイルスを吸い込んだり、ウイルスに触れた手を介して感染してしまうのです。 |
二見いすず: | よくわかりました。 おう吐してしまった場合、乾燥する前に速やかに処理することが大切なんですね。処理の仕方で何か気をつけることはありますか? |
山元公恵Dr: | はい。 まず可能ならマスク、手袋を使用することがすすめられています。汚物中のウイルスが飛び散らないようにペーパータオル等をかぶせ、その上から次亜塩素酸ナトリウムをかけ放置します。 汚物が広がらないように外側から内側に向けて拭き取り、また次亜塩素酸ナトリウムで浸すように拭き取ります。その後、水ぶきをしてください。 |
二見いすず: | よくわかりました。 |
山元公恵Dr: | 汚物や服はビニール袋に密封して捨ててください。 処理を終えたら石鹸と流水で十分に手洗いし、部屋の換気もお願いします。 |
二見いすず: | わかりました。 |
山元公恵Dr: | そしてやはり、ノロウイルスの感染予防に最も重要なことは手洗いです。 日ごろから心がけた方が良いでしょう。 |
二見いすず: | ありがとうございました。お話は鹿児島県医師会の山元公恵(やまもときみえ)ドクターでした。 |
山元公恵Dr: | ありがとうございました。 |