2014.6.7 第579回放送分 『肺がん』 ゲスト:佐藤雅美ドクター



二見いすず: 6月になりました。
今月のドクタートークは、「肺がん」について鹿児島県医師会 佐藤雅美(さとうまさみ)ドクターにお話を伺います。
佐藤さん、よろしくお願いいたします。

佐藤雅美Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: まず、「肺がん」とは、どういった病気なのでしょうか。

佐藤雅美Dr: はい。
「肺がん」は、5大がんの一つで、死亡する人の数は、がんの中でもトップとなっています。
世界では年間130万人、日本では7万人、ここ鹿児島県でも平成24年の調査では、1000人以上の方が命を落とされています。

二見いすず: そうですか…。
昨年の交通事故で亡くなられた方が約90名ということですから、その10倍以上もの方が「肺がん」で亡くなられたということですね。あらためて驚きました。

佐藤雅美Dr: そうですね。
「肺がん」は死亡率が高く、かかった方の75%が命を落とされているという現実があります。
その理由の一つに、早期発見しにくいという特徴があります。

二見いすず: ということは、早期では症状を感じにくいということでしょうか。

佐藤雅美Dr: その通りです。
「肺がん」はかなり進行しないと自覚症状は感じられません。
ただし、せきやたん、息切れ、胸の痛み、血痰、発熱などの症状が出る場合もありますので、この症状を感じたら、ぜひ医療機関で検査を受けられることをお願いしたいと思います。

二見いすず: わかりました。
せきやたん、息切れ、胸の痛み、血痰、発熱などの症状を感じたら、医療機関に相談されてください。

佐藤雅美Dr: そうですね。
ただし、この症状は必ずしも「肺がん」の症状ではなく、ほかの病気の可能性もあることもご理解いただきたいと思います。

二見いすず: わかりました。
「肺がん」の死亡率の高さは、早期発見しにくいことも理由の一つにあるということですが、逆に、早期発見・早期治療をすれば命が助かる可能性もあるということでしょうか。

佐藤雅美Dr: その通りです。
「肺がん」は早期発見すれば、治る(可能性のある)病気です。

二見いすず: なるほど、よくわかりました。
では、早期発見・早期治療を行うためには、どうしたらよろしいのでしょうか。

佐藤雅美Dr: はい。
さきほど申し上げたようなせきや痰などの症状を感じたら、医療機関へ相談することはもちろんですが、やはり、定期的に検診を受けることが大切です。

二見いすず: なるほど。
よくわかりました。
来週は、肺がんの検診について詳しく伺ってまいりたいと思います。
お話は鹿児島県医師会 佐藤雅美(さとうまさみ)ドクターでした。
ありがとうございました。

佐藤雅美Dr: ありがとうございました。