二見いすず: | 6月のドクタートークは、「肺がん」について鹿児島県医師会 佐藤雅美(さとうまさみ)ドクターにお話を伺っています。 佐藤さん、今週もよろしくお願いいたします。 |
佐藤雅美Dr: | よろしくお願いいたします。 |
二見いすず: | 本日は肺がんの検診についてお願いいたします。 |
佐藤雅美Dr: | はい。 「肺がん」を見つけるためにおすすめしたい3つの検診方法があります。 一つ目は、レントゲンです。市町村や職場などで受けられている方も多いと思います。 |
二見いすず: | はい。 私も毎年受けています…。 |
佐藤雅美Dr: | そうですね。 このレントゲンでは、肺の奥にあるがんを見ることができます。 発見率は、10万人受けた場合、30〜50人です。 |
二見いすず: | なるほど。 |
佐藤雅美Dr: | 二つ目は、喀痰検査と言って、痰の中の癌細胞を見つける検査があります。 これは、太い気管支にできるがんを発見するもので、特に、喫煙指数が高い方は受けていただきたいと思います。 |
二見いすず: | 喫煙指数とは何ですか? |
佐藤雅美Dr: | はい。 1日のタバコの本数に、喫煙を続けている年数をかけた数字です。 例えば、1日20本を30年吸い続けていると、600になります。 喫煙指数が600以上の方は、ぜひ喀痰検診を受けていただきたいと思います。 |
二見いすず: | わかりました。 |
佐藤雅美Dr: | そして、三つ目の検診が、低線量CTです。 レントゲンでは影が薄すぎて映らない初期のがんを発見できます。 この発見率は10万人中300〜600人となり、レントゲンの10倍にもなります。 |
二見いすず: | それはすごいですね。 ただ、CTスキャンは、放射線の被ばくが気になります。 |
佐藤雅美Dr: | はい。 一般的なCTに比べ、低線量CTでしたら、放射線の被ばくをできるだけ抑えるようにしてあります。 例えると胃の検診と同じ位の被ばく量ですので、肺がんを早期発見するために受けるメリットはあると思います。 ただし、40歳未満の女性の方は乳腺への被ばくの関係で注意が必要です。 |
二見いすず: | なるほど。 よくわかりました。 |
佐藤雅美Dr: | 低線量CTは、鹿児島県の場合、県が補助金で応援してくれています。 50歳以上の県民の方、肺がん治療中でない方、レントゲンで1年以内に異常を指摘された方でなければ、約1万円の検査を3150円の自己負担で受けることができます。 詳しくは県の健康増進課へ問い合わせるか、県のホームページでご確認ください。 |
二見いすず: | それは大変ありがたいですね。 ぜひ早期発見を心掛けたいと思います。 お話は鹿児島県医師会 佐藤雅美(さとうまさみ)ドクターでした。 ありがとうございました。 |
佐藤雅美Dr: | ありがとうございました。 |