2014.6.21 第581回放送分 『肺がん』 ゲスト:佐藤雅美ドクター


二見いすず: 6月のドクタートークは、「肺がん」について鹿児島県医師会 佐藤雅美(さとうまさみ)ドクターにお話を伺っています。
佐藤さん、今週もよろしくお願いいたします。

佐藤雅美Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 本日は「肺がん」の治療についてお願いいたします。

佐藤雅美Dr: はい。
「肺がん」の治療には、手術、放射線治療、内科治療があります。

二見いすず: どういう場合に、どの治療を行うものなのでしょうか…。

佐藤雅美Dr: はい。
「肺がん」の治療方法は、進行状態や(転移、また、)患者さんの体力などによって異なってきます。

二見いすず: なるほど。

佐藤雅美Dr: 初期のがんで、(転移が広い範囲ではなく、)局所にある場合は、全身麻酔を受けられる体力があれば、手術で丸ごとがんを取り除く治療が一般的です。
がんを丸ごと取りきってしまえば、再発の心配がありません。

二見いすず: なるほど。

佐藤雅美Dr: 局所のがんの治療で、放射線が使われる場合もあります。
これはがんを焼く治療です。
焼き尽くすことができれば治ります。
ただし、焼き尽くせない場合は、再発の可能性もあります。

二見いすず: そうなんですね。
では、がんが広く転移してしまっている場合はどうなるのでしょうか。

佐藤雅美Dr: その場合は、内科的な治療になります。
抗がん剤で治療する場合、肺がんの方で、効果があるのは3割と言われています。
また、内科治療には、分子標的薬という治療があり、7割、8割の方に効果があると言われています。
分子標的薬は効果がある人とない人がいて、遺伝子検査で調べることができます。
ただし、分子標的薬は1年か2年で効かなくなるということもあります。

二見いすず: わかりました。

佐藤雅美Dr: また、放射線治療と抗がん剤を組み合わせる治療もあります。

二見いすず: なるほど。
がんの進行の度合いや患者さんの体力、体質に合わせて、いろいろな方法があるのですね。
よくわかりました。

佐藤雅美Dr: そうですね。
肺がんの治療も大変進歩してきています。
もちろん、早期発見・早期治療が望ましいですが、進行してから発見された方も、みんなで希望を持ってがんと戦っていただきたいと思います。

二見いすず: よくわかりました。
お話は鹿児島県医師会 佐藤雅美(さとうまさみ)ドクターでした。
ありがとうございました。

佐藤雅美Dr: ありがとうございました。