二見いすず: | 6月のドクタートークは、「肺がん」について鹿児島県医師会 佐藤雅美(さとうまさみ)ドクターにお話を伺っています。 佐藤さん、今週もよろしくお願いいたします。 |
佐藤雅美Dr: | よろしくお願いいたします。 |
二見いすず: | 本日は「肺がん」の治療についてお願いいたします。 |
佐藤雅美Dr: | はい。 「肺がん」の治療には、手術、放射線治療、内科治療があります。 |
二見いすず: | どういう場合に、どの治療を行うものなのでしょうか…。 |
佐藤雅美Dr: | はい。 「肺がん」の治療方法は、進行状態や(転移、また、)患者さんの体力などによって異なってきます。 |
二見いすず: | なるほど。 |
佐藤雅美Dr: | 初期のがんで、(転移が広い範囲ではなく、)局所にある場合は、全身麻酔を受けられる体力があれば、手術で丸ごとがんを取り除く治療が一般的です。 がんを丸ごと取りきってしまえば、再発の心配がありません。 |
二見いすず: | なるほど。 |
佐藤雅美Dr: | 局所のがんの治療で、放射線が使われる場合もあります。 これはがんを焼く治療です。 焼き尽くすことができれば治ります。 ただし、焼き尽くせない場合は、再発の可能性もあります。 |
二見いすず: | そうなんですね。 では、がんが広く転移してしまっている場合はどうなるのでしょうか。 |
佐藤雅美Dr: | その場合は、内科的な治療になります。 抗がん剤で治療する場合、肺がんの方で、効果があるのは3割と言われています。 また、内科治療には、分子標的薬という治療があり、7割、8割の方に効果があると言われています。 分子標的薬は効果がある人とない人がいて、遺伝子検査で調べることができます。 ただし、分子標的薬は1年か2年で効かなくなるということもあります。 |
二見いすず: | わかりました。 |
佐藤雅美Dr: | また、放射線治療と抗がん剤を組み合わせる治療もあります。 |
二見いすず: | なるほど。 がんの進行の度合いや患者さんの体力、体質に合わせて、いろいろな方法があるのですね。 よくわかりました。 |
佐藤雅美Dr: | そうですね。 肺がんの治療も大変進歩してきています。 もちろん、早期発見・早期治療が望ましいですが、進行してから発見された方も、みんなで希望を持ってがんと戦っていただきたいと思います。 |
二見いすず: | よくわかりました。 お話は鹿児島県医師会 佐藤雅美(さとうまさみ)ドクターでした。 ありがとうございました。 |
佐藤雅美Dr: | ありがとうございました。 |