二見いすず: | ドクタートークは「ロコモティブシンドローム」について、鹿児島県医師会の増田吉彦(ますだよしひこ)ドクターにお話を伺っております。 増田さん、今週もよろしくお願いいたします。 |
増田吉彦Dr: | よろしくお願いいたします。 |
二見いすず: | 先週は大人だけでなく、子どもたちにもロコモティブシンドロームが広がっていると伺ってちょっと驚きました。 今週はロコモティブシンドロームの対策・予防についてお願いいたします。 |
増田吉彦Dr: | はい。 適度な運動習慣と望ましい食生活を身に付けることがロコモティブシンドロームの対策・予防につながります。 |
二見いすず: | 運動は、軽い体操やストレッチでもかまいませんか。 |
増田吉彦Dr: | バランス筋力をつける片脚立ちと、下肢筋力をつけるスクワット。 この2つの運動から成る「ロコトレ」がおすすめです。 |
二見いすず: | 「ロコトレ」。 片脚立ちとスクワットならなんとかできそうですね。 |
増田吉彦Dr: | 運動は続けることが肝心なので、無理せず、頑張り過ぎず、自分のペースで行いましょう。 今より10分多くからだを動かすことがロコモの予防につながります。 |
二見いすず: | わかりました。 体力にあった運動を毎日続けることが大切なのですね。 ではもうひとつのポイント、食生活についても教えてください。 |
増田吉彦Dr: | 食生活のポイントは、メタボや痩せすぎにならないことです。 まず、メタボは動脈硬化を進行させ、心臓病など命にかかわる病気を招くばかりではなく、肥満によって腰や膝に負担をかけ、ロコモの原因となります。 |
二見いすず: | なるほど。 一方、痩せすぎにはどんな問題があるのでしょうか。 |
増田吉彦Dr: | ダイエットによって栄養が不足すると、骨や筋肉の量が減ってしまいます。 骨粗しょう症に女性ホルモンが影響することがありますが、そもそも女性は骨も筋肉も男性と比べて弱いため、ロコモになる危険性が高いとされています。 特に若い女性の極端な痩せ志向には要注意です。 |
二見いすず: | メタボも痩せすぎもロコモの大敵なんですね。 では、ロコモ対策になる食生活といいますとどんなことでしょうか? |
増田吉彦Dr: | 炭水化物、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルのいわゆる5大栄養素をバランスよく摂ることが大切です。 野菜、果物、牛乳、乳製品、豆腐、魚などを組み合わせて、食塩や脂肪は控えめにしましょう。 |
二見いすず: | ロコモ対策を心掛ければ、バランスのとれた食生活が自然と身に付きそうです。 |
増田吉彦Dr: | はい、その通りです。 日本整形外科学会が運営する「ロコモチャレンジWEBサイト」では、ロコモ対策や予防に関するさまざまな情報が紹介されています。 ロコモ度テストやロコチェックにより自分の体の現状を認識することもできますので、ぜひご確認ください。 |
二見いすず: | ロコモティブシンドロームの対策や予防の情報は「ロコモチャレンジWEBサイト」に掲載されています。 ぜひご確認ください。 お話は鹿児島県医師会の増田吉彦(ますだよしひこ)ドクターでした。 ありがとうございました。 |
増田吉彦Dr: | ありがとうございました。 |