2015.8.29 第643回放送分 『かかりつけ医』 ゲスト:金子 洋一ドクター


二見いすず: ドクタートークは「かかりつけ医」について、鹿児島県医師会副会長の金子洋一(かねこよういち)ドクターにお話を伺ってまいります。
金子さん、よろしくお願いいたします。

金子洋一Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 最終回の今日は、地域社会における、かかりつけ医の役割についてあらためてお聞かせいただけますでしょうか。

金子洋一Dr: 医療の現場では、今「2025年問題」という言葉が取り沙汰されております。
2025年は団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になる年で、日本人の4人に1人が75歳以上という超高齢化社会が到来します。
超高齢化社会では、認知症などの疾病が増え、高齢者の日常生活の不具合も含めた早期発見・早期治療の必要性が高まり、かかりつけ医の役割は、ますます大きくなります。

二見いすず: かかりつけ医を受診することが、医療費削減にもつながると聞いたことがあります。

金子洋一Dr: はい。
医療機関を紹介なく変更すると、その都度初診料がかかり、医療費の無駄が発生します。
また、紹介状なしで大きな病院を受診する場合は、特別料金が発生する場合もありますので、かかりつけ医への受診が結果的に
医療費の削減にもつながります。

二見いすず: なるほど。
よく分かりました。

金子洋一Dr: 現在、鹿児島県では各市町村を中心に地域包括ケアシステムの仕組みづくりが推進されています。
その中において、在宅・介護連携の必要性が求められており、かかりつけ医が中心となって、さまざまな職種の人たちと緊密に連携しながら取り組んでいくことが重要だと考えられております。

二見いすず: かかりつけ医は、在宅医療を含めた地域医療におけるチーム医療・介護の中心であり、つなぎの役割も果たすのですね。

金子洋一Dr: はい、おっしゃる通りです。
このような地域包括ケアシステムの観点からも、かかりつけ医の認知度を高めることが今必要であるとの考えから、鹿児島県医師会では認定かかりつけ医制度の創設に踏み切ったのです。
平成27年4月1日現在、鹿児島県で445名が認定かかりつけ医として認定されております。
身近で安心できる、かかりつけ医をお探しの方は、鹿児島県医師会のホームページで、認定者一覧を確認されてみてください。

二見いすず: よく分かりました。
お住まいのお近くの認定かかりつけ医をお探しの方は、鹿児島県医師会ホームページの認定者一覧をご確認ください。
5週にわたり、かかりつけ医について、貴重なお話を伺いました。
鹿児島県医師会副会長の金子洋一(かねこよういち)ドクターでした。
金子さん、ありがとうございました。

金子洋一Dr: ありがとうございました。