2015.10.3 第648回放送分 『眼の病気』 ゲスト:鵜木 一彦ドクター



二見いすず: 10月になりました。
今月のドクタートークは、10月10日の目の愛護デーにちなみ、「眼の病気」をテーマにお送りいたします。
お話は鹿児島県医師会の鵜木一彦(うのきかずひこ)ドクターです。
鵜木さん、よろしくお願いいたします。

鵜木一彦Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 今月はさまざまな眼の病気と、目薬についてお話くださるということですね。

鵜木一彦Dr: はい。
今週は白内障と目薬についてお話したいと思います。

二見いすず: まず、白内障とはどのような病気なのでしょうか。

鵜木一彦Dr: 白内障は、眼の中でレンズの役割をしている水晶体という部分が濁ってくる病気です。
多くは加齢によるもので、以前は老人性白内障、最近は加齢白内障とも呼ばれています。
加齢白内障は患者の7割以上を占めますが、他にも生まれつきのものや外傷、糖尿病など全身の病気や、薬、放射線による白内障もあります。

二見いすず: 白内障になるとどのような症状が出るのでしょうか?

鵜木一彦Dr: 白内障の初期には、日差しがとてもまぶしかったり、車の対向車のライトが以前にも増してまぶしく感じられるという症状があります。
また、暗いところでは物がだぶって見えたり、月を見ると二重三重に見えることもあります。
進行するにつれ、目がかすんだり、物がぼやけて見え、視力も低下いたします。

二見いすず: 以前よりも日差しや対向車のライトがまぶしく感じたら、要注意ということですね。
では、白内障と診断されたら、どのような治療を行うのでしょうか。

鵜木一彦Dr: 白内障と分かりましても、日常生活に支障がなければ、すぐに手術をしなければならないということはありません。
患者さまが不自由を感じたら手術を考えてください。
白内障の治療は、抗白内障薬の点眼治療が一般的であり、加齢による白内障の進行を点眼薬によって50%抑えることもできると言われています。
その他に紫外線対策、ビタミンを取るなどバランスの良い食事が必要だと言われています。

二見いすず: なるほど。
加齢による白内障の進行を抑える目薬があるということですね。
先ほど白内障は加齢に伴うものが多いというお話がありましたが、予防法は何かあるのでしょうか。

鵜木一彦Dr: 白内障の予防についても、近年、点眼薬の効果が見直されています。
特に加齢に伴う白内障については、抗白内障薬が効果を発揮しますので、気になる方はぜひお近くの専門医にご相談ください。

二見いすず: よく分かりました。
今月は10月10日の目の愛護デーにちなみ、眼の病気をテーマにお送りしています。
一回目の今週は白内障と目薬についてお話いただきました。
来週も眼の病気と目薬について詳しく伺ってまいります。
お話は、鹿児島県医師会の鵜木一彦(うのきかずひこ)ドクターでした。
どうもありがとうございました。

鵜木一彦Dr: ありがとうございました。