2015.11.14 第654回放送分 『インフルエンザ』 ゲスト:山元 公恵ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは、「インフルエンザ」をテーマにお送りいたします。
お話は鹿児島県医師会の山元公恵(やまもときみえ)ドクターです。
山元さん、今週もよろしくお願いいたします。

山元公恵Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は今季から新しいインフルエンザワクチンが導入され、感染拡大や重症化を防ぐ効果がよりいっそう期待できるようになったと伺いました。
今週もインフルエンザの予防接種についてお話をいただきたいのですが、3価ワクチンから4価ワクチンに変わったことで、予防接種の受け方などに何か変化はあるのでしょうか。

山元公恵Dr: はい。インフルエンザワクチンの接種対象者や接種スケジュールは、3価ワクチンから4価ワクチンになっても変わりません。

二見いすず: そうですか。

山元公恵Dr: 感染拡大を防ぐという意味では、できるだけ多くの方にワクチンを接種していただきたいのですが、特に接種が推奨されるのは、感染により重症化しやすい方々です。

二見いすず: インフルエンザの感染により重症化しやすい方とは具体的にどのような方々なのでしょうか?

山元公恵Dr: そうですね。
65歳以上の高齢者、65歳未満でも呼吸器疾患や心臓、腎臓などの慢性疾患のある方、糖尿病、免疫不全のように特定の基礎疾患のある方、また5歳未満の乳幼児などです。

二見いすず: 繰り返しになりますが、65歳以上の高齢者、65歳未満でも慢性疾患や特定の基礎疾患のある方、5歳未満の乳幼児は特にインフルエンザの予防接種が推奨されているということですね。

山元公恵Dr: 高齢者、乳幼児、そして受験生やそういった方と同居するご家族、
医療従事者や施設職員も接種が推奨されます。
またWHOでは妊婦への接種を推奨しています。

二見いすず: わかりました。
例えば、子どもと成人では接種方法が異なるのでしょうか。

山元公恵Dr: 基本的にインフルエンザの予防接種は生後6ヵ月以上から受けることができます。
13歳未満は2回接種が推奨されています。
2回接種の場合は、流行する前に1回目を接種し、4週間後に2回目を接種するスケジュールが理想的です。
なお、13歳以上の方は原則1回接種です。
また、卵アレルギーのある方は医師にご相談ください。

二見いすず: 13歳未満は2回接種、13歳以上は1回接種ということです。
インフルエンザワクチンは、やはり毎年接種しておいた方がいいのでしょうね。

山元公恵Dr: そうですね。
インフルエンザワクチンの効果は約半年とされています。
また、インフルエンザウイルスは毎年のように変異しながら流行を繰り返していますので、毎年クリスマス前にはインフルエンザワクチンの接種を終えているようにしたいものです。

二見いすず: わかりました。
インフルエンザワクチンの接種はぜひクリスマス前に終えていただきたいということです。
お話は鹿児島県医師会の山元公恵(やまもときみえ)ドクターでした。
ありがとうございました。

山元公恵Dr: ありがとうございました。