二見いすず: | 今月のドクタートークは、「インフルエンザ」をテーマにお送りいたします。 お話は鹿児島県医師会の山元公恵(やまもときみえ)ドクターです。 山元さん、今週もよろしくお願いいたします。 |
山元公恵Dr: | よろしくお願いいたします。 |
二見いすず: | 先週はインフルエンザの予防接種についてお伺いいたしました。 今週はインフルエンザの症状や注意点についてお願いいたします。 |
山元公恵Dr: | はい。 インフルエンザは普通の風邪に比べて症状がひどくなることが多いです。 よくみられる症状としては、まず、寒気を伴う突然の高熱、筋肉痛や関節痛などの体の痛み、全身の倦怠感、頭痛などがあり、その後、咳・鼻水・喉の痛み・嘔吐・腹痛・下痢などがあらわれます。 |
二見いすず: | では、インフルエンザにかかったかもしれないという時には、医療機関ではどのような検査が行われますか。 |
山元公恵Dr: | はい。 医療機関では主に鼻の奥粘膜を細い綿棒でこすって、インフルエンザウイルスに感染しているかどうかを調べます。 通常は検査から10分ほどで結果が出ますが、インフルエンザウイルスは、発症してから数時間を経過した頃から反応が出ると言われています。 そのため、検査するタイミングによってはウイルスが検出されないこともあるということを知っておいていただきたいと思います。 |
二見いすず: | はい、わかりました。 |
山元公恵Dr: | また、検査結果がすべでてはありませんので、本人の症状や周囲の状況から判断することもあります。 |
二見いすず: | では、インフルエンザに感染していた場合の治療について教えていただけますか。 |
山元公恵Dr: | 基本は安静にして、保温、水分補給、消化のいい食事を心掛けることです。 治療としては発症から48時間以内は抗インフルエンザ薬の効果があります。 今は経口薬だけではなく、吸入薬、注射薬とさまざまな治療があります。 医師と相談しながら、適切な治療を選択していただければいいと思います。 |
二見いすず: | わかりました。 ほかにも注意しておきたい点はありますでしょうか。 |
山元公恵Dr: | 発症してから数日・特に48時間以内は、突然走り出す、飛び降りるなどの異常行動に注意してください。 また、意識がおかしい、けいれんを起こす、意味不明な異常な行動が続く場合は、必ず医療機関に連絡して、受診してください。 |
二見いすず: | 小さな子どもさんの場合は、大人がそばにいて見守ることが大切ですね。 |
山元公恵Dr: | そうですね。 特に熱が下がるまでは中学生などの大きなお子さんでも目をはなさないようにしていただきたいと思います。 また、インフルエンザは発症してから5日を経過し、かつ解熱した後2日間を経過するまでは、登園・登校は禁じられています。 発症してから5日間はウイルスが体内にとどまっていると考えらますので、早めに熱が下がったとしても本人のために最低5〜6日は休ませましょう。 |
二見いすず: | よくわかりました。 インフルエンザについてお話を伺いました。 鹿児島県医師会の山元公恵(やまもときみえ)ドクターでした。 ありがとうございました。 |
山元公恵Dr: | ありがとうございました。 |