2016.8.27 第695回放送分 『日焼け』 ゲスト:島田 辰彦ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは「日焼け」について、鹿児島県医師会の島田辰彦(しまだときひこ)ドクターにお話を伺っています。
島田さん、最終週の今週もどうぞよろしくお願いいたします。

島田辰彦Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は紫外線対策について詳しく伺いました。
日焼け止めを塗るときには、必要な量をたっぷりと均一に塗らないと期待通りの効果は得られないということ、また、汗などで流れると効力が弱まるので、2時間おきに塗り直すことが大切だというお話でしたね。

島田辰彦Dr: はい。
日焼け止めは日本では化粧品に区分されますが、アメリカでは医薬部外品なんですね。
また、オーストラリアでは学校に用意してあるように紫外線対策の大切なツールです。
ぜひ自分の肌やライフスタイルに合ったものを使用してください。

二見いすず: 特に日焼けしやすい体質というのはあるのでしょうか。

島田辰彦Dr: 以前もお話しましたが、色白ですぐに赤くなるサンバーンを起こすけれど、その後に黒くならない人は、紫外線の影響を受けやすいので、対策が必要です。

二見いすず: 色白で赤くなるけれど、その後黒くならないという人が紫外線の影響を受けやすいということですね。

島田辰彦Dr: そうですね。
また、意外に思われるかもしれませんが、性別では男性が弱いんです。
さらに年齢別では、年齢が上がれば上がるほど紫外線の吸収率が高くなります。

二見いすず: ということは、高齢の男性ほど紫外線対策が必要だということですね。

島田辰彦Dr: そうですね。
特に車に乗る機会が多いという方は、顔や体の横側が日焼けしやすいので、十分注意が必要だと思います。

二見いすず: ついうっかりしがちですけれどもね。
車に乗る時も正面からも、そして横からの紫外線対策を心掛けたいと思います。

島田辰彦Dr: ところで、二見さんはスマートフォンやタブレットを屋外で見ることはありませんか。

二見いすず: たまにあるかもしれません。

島田辰彦Dr: 実は紫外線には太陽から直接届くもののほかに、反射して届く反射光があるんですね。
スマートフォンやタブレット端末の画面から反射する光でも我々は紫外線の影響を受けますよ。

二見いすず: 反射した光でも日焼けをしてしまうということなんですね。
それは知りませんでした。
紫外線対策という観点からも、歩きながらスマートフォンを見るのはダメだということですね。

島田辰彦Dr: そうですね。
また、曇りの日や雨の日でも紫外線対策ですが、薄雲りの日の場合、晴れの日の約80%程度の紫外線量があります。
雨の日は約30%程度ですから、それほど気にしなくても大丈夫です。
また、水面の反射は紫外線が非常に強くなりますから、屋外のプールや海に行く時は、紫外線対策として日焼け止めクリームを使ってください。

二見いすず: 季節や天候を問わず、紫外線対策を行うことが必要ですね。

島田辰彦Dr: ただ、私たちは太陽の光があるからこそ、物を見ることができ、暖かい環境で生きていくことができますので、過剰に対応をする必要はないと思います。
紫外線は過剰に浴びなければ大丈夫なわけで、紫外線対策は美白目的ではなく、生涯にわたり健やかな肌を保つために大切な生活習慣であることをぜひ知っていただければと思います。

二見いすず: 紫外線対策は生涯にわたり健やかな肌を保つために大切な生活習慣だということです。
4週にわたり日焼けについて貴重なお話を伺いました。
鹿児島県医師会の島田辰彦(しまだときひこ)ドクターでした。
どうもありがとうございました。

島田辰彦Dr: ありがとうございました。