2016.10.8 第701回放送分 『子どもの眼と視力』 ゲスト:藤井 智仁ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは10月10日の「目の愛護デー」にちなみ、「子どもの眼と視力」をテーマにお送りしております。
お話は、鹿児島県医師会の藤井智仁(ふじいともひと)ドクターです。
藤井さん、今週もよろしくお願いいたします。

藤井智仁Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、子どもは6歳頃まで視力が発達する、6歳頃までに視力の発達が終わるというお話を伺いました。
そこで今週は乳幼児期の子どもの眼の状態について、気をつけておきたいことを教えてください。

藤井智仁Dr: 子どもは眼に異常があっても、それをあらわすことができません。
生まれつききちんと見えていない場合でも、その子にとってはその状態が当たり前になっています。
そこで、まずは3歳児検診で視力検査を必ず受けてください。

二見いすず: はい。
3歳児検診では視力検査を受けることができるということですね。

藤井智仁Dr: はい。
3歳児検診には3歳のお子さんでも出来る、簡単な視力検査があります。
そこでうまく答えることが出来なかったりすると、眼科を受診していただき、詳しく調べることになります。

二見いすず: なるほど。
3歳児検診では、3歳のお子さんでも出来る、簡単な視力検査があり、そこでうまく答えることが出来なかったりすると、眼科を受診して詳しく調べることが必要だそうです。

藤井智仁Dr: この時期に視力が低いまま放置すると、視力の発達が止まる6歳頃までに正常な視力に届かないことがありますので、検診で精密検査が必要だと言われたら必ず眼科を受診してください。

二見いすず: わかりました。
3歳児検診で精密検査が必要だといわれたら必ず眼科を受診してください。
精密検査では、どのようなことを調べるのでしょうか。

藤井智仁Dr: まず、強い遠視や乱視、近視がないかを調べます。
さらに、白内障や緑内障など眼の病気がないかを調べます。

二見いすず: わかりました。
精密検査では、まず、強い遠視や乱視、近視がないかを調べ、さらに、白内障や緑内障などの眼の病気がないかを調べるということです。
さて、子どもの弱視という言葉を耳にすることがありますが、これはどのような状態なのでしょうか。

藤井智仁Dr: 弱視とは、メガネやコンタクトレンズで矯正しても正常な視力に届かない状態のことを言います。
幼児期に弱視を発見して、治療を始めれば改善の見込みがありますが、小学校以降で弱視が見つかった場合は、治療をしても視力が向上しないことがほとんどになってしまいます。

二見いすず: そうですか。
早期発見、早期治療がとても大切だということですが、そのために家庭で出来ることはありますか?

藤井智仁Dr: テレビやおもちゃを極端に近づいて見る、眼を細めて物を見る、まぶしそうに眼を閉じることが多い、上目使いや横目使いが多いという場合は、一度、眼科医に相談してみてください。

二見いすず: わかりました。
お子さんの眼が正常に発達しているかどうかを見極めるためにも、3歳児検診では必ず視力検査を受けてくださいということでした。
来週も子どもの眼と視力について詳しくお話を伺ってまいります。
お話は、鹿児島県医師会の藤井智仁(ふじいともひと)ドクターでした。
ありがとうございました。

藤井智仁Dr: ありがとうございました。