2016.10.22 第703回放送分 『子どもの眼と視力』 ゲスト:藤井 智仁ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは「目の愛護デー」にちなみ、「子どもの眼と視力」をテーマにお送りしております。
お話は、鹿児島県医師会の藤井智仁(ふじいともひと)ドクターです。
藤井さん、今週もよろしくお願いいたします。

藤井智仁Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 今週は学童期の近視の予防、治療についてお話いただけますか。

藤井智仁Dr: はい。
最近のお子さんは、勉強、読書、テレビ、ゲーム、スマホなど、近くを見る作業が多い生活を送っています。
近視の発症や進行を予防するためには、眼に負担がかからない生活を心掛けることが大切です。

二見いすず: 具体的には、どのようなことに気をつければいいのでしょうか。

藤井智仁Dr: まず、勉強や読書をする時には、正しい姿勢で、眼と本やノートの距離を30cmは離してください。

二見いすず: 勉強や読書をする時には、正しい姿勢で、眼と本やノートの距離を30cmは離すということですね。

藤井智仁Dr: はい。
また、近くを長時間見続けると近視になりやすくなるため、勉強や読書をする時は、30分に1回は休憩を取りましょう。
携帯型のゲーム機などは特に眼に負担をかけやすいので、利用時間は1日30分以内にすることをおすすめします。

二見いすず: わかりました。
他にも家庭で注意しておきたいことはありますでしょうか?

藤井智仁Dr: 実は、近年の研究によると、晴天時に日光を浴びて外で遊ぶことがお子さんの近視の進行を遅らせる上で有効であるとわかってきています。

二見いすず: そうなんですか!
日光を浴びて外で遊ぶことがお子さんの近視の進行の抑制に有効だということなんですね。

藤井智仁Dr: 学童期のお子さんがいらっしゃる方は、ぜひ天気の良い日中は外で遊ばせて、夜、勉強を頑張るようにしてください。

二見いすず: わかりました。
それでは、万が一、近視になってしまった場合の治療法はあるのでしょうか。

藤井智仁Dr: 一昔前は、子どもの近視は訓練や治療で治るという俗説がありましたが、効果のある改善方法は今のところありません。
また、近視になりかけの時期に点眼薬を用いる治療法がありますが、視力が戻る例はほとんどありません。

二見いすず: そうなんですね。

藤井智仁Dr: 近視の補正法としては、メガネのレンズやコンタクトレンズで矯正することが一般的です。

二見いすず: お子さんの近視の補正法としては、メガネのレンズやコンタクトレンズによる矯正が一般的だということです。
まずは予防するために、姿勢をよくする、勉強や読書をするときは30分に1回は休憩を取る、眼に負担がかかるゲーム機の利用時間は1日30分以内にとどめるということを心掛けることが大切ですね。

藤井智仁Dr: はい、そうですね。

二見いすず: 来週はメガネとコンタクトレンズについてお話を伺ってまいります。
お話は鹿児島県医師会の藤井智仁(ふじいともひと)ドクターでした。
ありがとうございました。

藤井智仁Dr: ありがとうございました。