2016.10.29 第704回放送分 『子どもの眼と視力』 ゲスト:藤井 智仁ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは「目の愛護デー」にちなみ、「子どもの眼と視力」をテーマにお送りしております。
お話は、鹿児島県医師会の藤井智仁(ふじいともひと)ドクターです。
藤井さん、最終週の今日もよろしくお願いいたします。

藤井智仁Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 今週はお子さんがメガネやコンタクトレンズを使用する時の注意点についてお話いただけるということですね。

藤井智仁Dr: はい。
まず、メガネやコンタクトレンズを作る時は、必ず眼科を受診してください。
視力が低下し、近視が進んだと思っても、眼の病気が原因で視力が落ちている場合もあります。

二見いすず: お子さんの視力が低下した時には、まず眼の病気が原因でないかを眼科で調べることが大切だということですね。
では、特にメガネを作る時に注意しておきたいことを教えてください。

藤井智仁Dr: 眼に合わない度数のメガネをかけると、お子さんの近視が進行してしまったり、眼精疲労の原因になります。
繰り返しになりますが、メガネを作る時は必ず眼科を受診し、お子さんの年齢や生活環境に合った適切な度数のメガネを処方してもらいましょう。

二見いすず: よくわかりました。
一方、コンタクトレンズはいかがでしょうか。

藤井智仁Dr: コンタクトレンズは、眼の表面に直接つける高度管理医療機器です。
眼の状態に問題がないことや、コンタクトレンズを装用できる眼であるかどうかをきちんと事前にチェックしてもらいましょう。

二見いすず: はい。
コンタクトレンズは直接眼につけるものなので、きちんと事前にチェックを受けることが大切だということです。
ところで、コンタクトレンズを使い始めたら、メガネはいらない、ということなのでしょうか。

藤井智仁Dr: いいえ。
コンタクトレンズの装用時間は、一日12時間以内が目安です。
長時間の装用は眼のトラブルの原因になりますので、ぜひメガネと併用していただきたいと思います。

二見いすず: コンタクトレンズはメガネとの併用が基本だということです。
ところで、コンタクトレンズは何歳ぐらいから使用できるのでしょうか。

藤井智仁Dr: 取り扱いや衛生管理を考えると、中学生以上の使用をおすすめします。
コンタクトレンズは特に衛生管理が大切です。
汚れたままのレンズはアレルギーの原因になったり、ばい菌が繁殖し、角膜炎を引き起こす原因になります。
角膜炎は重症化すると、最悪、失明することもあります。

二見いすず: それは怖いです。
コンタクトレンズの衛生管理ですが、どのような点に気をつければいいのでしょうか。

藤井智仁Dr: メーカーの説明書に書いてある内容を遵守することが第一です。
くれぐれも保存液の使い回しなどの自己流のレンズ管理はしないでください。
万が一、眼に異常が見られた時は速やかに眼科を受診してください。

二見いすず: よく分かりました。
メガネやコンタクトレンズを作る時には、必ず眼科を受診してください。
また、お子さんが学校健診で視力の低下を指摘された場合も同様に必ず眼科を受診していただきたいと思います。
5週にわたり、子どもの眼と視力について貴重なお話を伺いました。
お話は、鹿児島県医師会の藤井智仁(ふじいともひと)ドクターでした。
ありがとうございました。

藤井智仁Dr: ありがとうございました。