2017.10.28 第756回放送分 『眼の症状』 ゲスト:鵜木 一彦ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは、目の愛護デーにちなみ、「眼の症状」をテーマにお送りいたします。
お話は鹿児島県医師会の鵜木一彦(うのきかずひこ)ドクターです。
鵜木さん、最終週の今日もよろしくお願いいたします。

鵜木一彦Dr: よろしくお願いします。

二見いすず: 今週は、「眼が痛い」という症状について、詳しくお願いいたします。

鵜木一彦Dr: はい。
目の痛みの代表的なものに、ゴロゴロする、異物感がある、といった症状があります。
目の中に入った異物により黒眼や白眼が傷ついていることもあります。

二見いすず: それは痛そうですね。

鵜木一彦Dr: はい。
痛がゆいという場合は、アレルギーの症状も考えられます。
また、目が疲れて痛みがあることもあります。
眼精疲労といわれるものです。
仕事や勉強が大変な状況で目を使いすぎた、とか、メガネが合っていないことが原因という場合もあります。
長く続く目の疲れがあるときには目の病気が隠れていることも考えられますので、注意が必要です。

二見いすず: はい。よくわかりました。
最近は、ドライアイという言葉をよく耳にいたします。

鵜木一彦Dr: そうですね。
たとえば、パソコンやスマホの画面をじっと見つめている時は、まばたきの回数が減るので、眼が乾きやすくなります。
また、夏の異常な暑さや冬の寒い時などのエアコンの風にも注意が必要です。
冬は暖房で乾燥することも多いです。
また、人は年齢を重ねると涙の量が減ってドライアイになりやすいことも知られています。
このように最近は特に眼の乾きによって眼の痛みが出るケースが多いです。

二見いすず: そうなんですね。
眼の痛みで注意しておきたいことはありますか?

鵜木一彦Dr: ドライアイや眼精疲労は、ただの乾き目、疲れ目、と放っておくと危険な場合もあります。

二見いすず: 判断のポイントを教えてください。

鵜木一彦Dr: 眼の痛み以外の症状があるときは要注意です。
見えにくいとか、目が赤いなどの症状がある場合は、重篤な病気が潜んでいることもありますので、速やかに眼科を受診していただきたいと思います。
たとえば、急性緑内障発作といわれる病気では、眼の重篤な痛みに加えて、頭痛、吐き気などがあり、短時間で失明につながる場合もあります。

二見いすず: それはこわいですね。
眼の痛みくらい大丈夫と軽く考えずに、強い痛みが続く、見えにくい、頭が痛いなどの症状がある場合は、眼科を受診し、適切な治療を受けることが大切ですね。

鵜木一彦Dr: はい。そうですね。
眼の症状にもさまざまな種類があることを知って、受診の際に自分の症状をうまく伝えられるようにすることが大事だと思います。
みなさんも眼科を受診される時はぜひ医師や眼科のスタッフとうまくコミュニケーションをとって、満足度の高い診療を受けていただきたいと思います。

二見いすず: よくわかりました。
眼の症状にはさまざまな種類があり、それを知ることによって、眼科を受診した際にうまく自分の症状を伝えられるようになるというお話でした。
今月のドクタートークは目の愛護デーにちなみ、眼の症状についてお話をお伺いいたしました。
鹿児島県医師会の鵜木一彦(うのきかずひこ)ドクターでした。
4週にわたり、貴重なお話しをありがとうございました。

鵜木一彦Dr: ありがとうございました。