二見いすず：	２月になりました。 今月のドクタートークは、「高血圧」をテーマにお送りいたします。 お話は鹿児島県医師会の赤�ｱ雄一（あかさきゆういち）ドクターです。 赤�ｱさん、よろしくお願いいたします。
赤�ｱ雄一Ｄｒ：	よろしくお願いします。
二見いすず：	今月は高血圧についてお話をおうかがいしてまいりますが、その前に「血圧」についてお話していただけますか。
赤�ｱ雄一Ｄｒ：	はい。 私たちは、心臓から送り出された血液が全身に栄養や酸素を送り届けることで生命を維持できています。 この血液が血管を押す力を血圧といいます。 皆さんは、健康診断などで「上の血圧」「下の血圧」という言葉を聞かれたことがあると思います。
二見いすず：	はい。 よく聞きますね。
赤�ｱ雄一Ｄｒ：	心臓が収縮して血液を押し出すとき、血管に一番強い圧力がかかります。 これが「上の血圧」、収縮期血圧です。 一方、収縮した心臓が広がるときは、血管にかかる圧力が一番弱くなります。 これが「下の血圧」、拡張期血圧です。
二見いすず：	はい。よくわかりました。 では、今月のテーマの「高血圧」とはどのような状態なのでしょうか。
赤�ｱ雄一Ｄｒ：	高血圧とは、血管に圧力がかかり過ぎている状態であり、「上の血圧」または「下の血圧」のどちらかが基準値よりも高い数値を持続している場合のことをいいます。 日本の高血圧患者数は4,000万人以上と推定され、国民の3人に1人が高血圧だと言われています。
二見いすず：	日本人の3人に1人ですか！
赤�ｱ雄一Ｄｒ：	はい。そうですね。 なかでも鹿児島県は高血圧の方が多い県です。 高血圧には自覚症状がほとんどありませんが、そのまま放っておくと、全身の動脈硬化を促進させ、心筋梗塞や脳卒中などの合併症を引き起こします。
二見いすず：	それは怖いですね。高血圧の基準値とはどのくらいなのでしょうか。
赤�ｱ雄一Ｄｒ：	病院の診察室で血圧を計ると、たいていの方が家庭で血圧を計るよりも高めの数値になります。 そこで近年は病院の診察室と家庭での測定値に差がある場合、家庭での測定値を優先させることになっています。 家庭血圧では、上は135mmHg、下は85mmHg以上が高血圧の目安です。
二見いすず：	家庭で計る血圧で、上は135mmHg、下は85mmHg以上が高血圧の目安だということですね。
赤�ｱ雄一Ｄｒ：	はい。 一般的に寒い冬は、血管が収縮し、血圧が上昇します。 また冬は運動不足になりがちで、食事による塩分摂取量が増えることも血圧を上げる要因になります。 特に高血圧の方は合併症のリスクが高まるため、急激な温度の変化を避け、運動や食事などの生活習慣を見直していただきたいと思います。
二見いすず：	よくわかりました。 来週も高血圧について詳しくお話を伺ってまいります。 お話は鹿児島県医師会の赤�ｱ雄一（あかさきゆういち）ドクターでした。 ありがとうございました。
赤�ｱ雄一Ｄｒ：	ありがとうございました。