2018.11.17 第811回放送分 『インフルエンザ』 ゲスト:南 武嗣ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは「インフルエンザ」をテーマにお送りしております。
お話は鹿児島県医師会の南武嗣(みなみたけつぐ)ドクターです。
南さん、よろしくお願いいたします。

南 武嗣Dr: よろしくお願いします。

二見いすず: 今週はインフルエンザの診断についてお話をお願いできますか。

南 武嗣Dr: はい。
医療機関では、迅速診断キットと呼ばれる小さな器具を使って鼻や喉の粘膜をぬぐい、インフルエンザウイルスに感染しているかどうかを調べます。

二見いすず: 検査結果はすぐに出るのでしょうか。

南 武嗣Dr: 通常は検査から10分ほどで結果が出ますが、発症初期はウイルス量が少ないため、反応が出ないこともあります。
そのため、検査するタイミングによっては、インフルエンザに感染していても陽性にならないことがあることを知っていただきたいと思います。

二見いすず: はい。よくわかりました。
では、インフルエンザと診断されたら、どれくらいの期間、外出を控えればいいのでしょうか。

南 武嗣Dr: 学校保健安全法では、発症後5日を経過し、かつ解熱後2日、幼児は3日を経過するまで出席停止とされています。
インフルエンザと診断されたら、安静にして休養をとりましょう。

二見いすず: 周りの人にうつさないように、配慮することも大切ですね。

南 武嗣Dr: そうですね。
一般的にインフルエンザは発症前日から発症後3〜7日間は、鼻や喉からウイルスを排出すると言われています。
そのため、ウイルスを排出している間は外出を控え、熱が下がっても咳やくしゃみが続いている場合はマスクを着用しましょう。
マスクは感染した人が他の人にウイルスをうつさないために効果が高いと言われています。

二見いすず: 日常生活で気をつけておきたい、インフルエンザの予防法はありますか?

南 武嗣Dr: 手洗いは重要です。
外出先から自宅に戻った時はもちろん、人混みに出掛けた時などは外出先でも手洗いを行ってください。
また、インフルエンザウイルスにはアルコール消毒も有効です。

二見いすず: 感染を防止するという観点からも、ぜひ予防接種を受けていただきたいですね。

南 武嗣Dr: ワクチンは接種から効果があらわれるまでに2週間程度かかります。
インフルエンザの流行のピークは、毎年1月から2月ですので、遅くとも年内にはワクチンを接種していただきたいと思います。

二見いすず: わかりました。
インフルエンザワクチンの効果が期待できるのは、接種2週間後から半年程度までと考えられているそうです。
流行のピークを迎える1月から2月に予防に十分な免疫を保つためにもぜひ年内にワクチンを接種していただきたいと思います。
加えて、日常生活で気をつけておきたいインフルエンザの予防法としては、手洗いが重要です。
外出先から戻った時だけでなく、外出先でも手洗いを行ってください。
来週も引き続きインフルエンザについてお話を伺ってまいります。
お話は、鹿児島県医師会の南武嗣(みなみたけつぐ)ドクターでした。
ありがとうございました。

南 武嗣Dr: ありがとうございました。