2019.4.27 第834回放送分 『生活習慣病』4回目 ゲスト:西尾善彦ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは、「生活習慣病」をテーマにお送りしています。
お話は、鹿児島県医師会の西尾善彦(にしおよしひこ)ドクターです。
西尾さん、最終週の今日もどうぞよろしくお願いいたします。

西尾善彦Dr: はい。
よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、生活習慣病は予防がとても大切ということで、まずは食生活の改善についてお話していただきました。

西尾善彦Dr: はい。
バランスのよい食事とともに、生活習慣病予防に欠かせないのが運動習慣です。
車社会の鹿児島ではどうしても運動不足になりがちなので、意識的に運動する習慣をつけた方がいいかもしれませんね。

二見いすず: 運動と言ってもいろいろなものがありますが、生活習慣病の予防にはどんな運動がいいのでしょうか?

西尾善彦Dr: はい。
運動には大きく分けて2種類あります。
ひとつは、ウォーキングや軽いジョギングなど、カロリーを消費するための有酸素運動です。
もうひとつはいわゆる筋トレで、重いものを持ったり、階段を昇ったりして、筋肉に負荷をかけることで筋肉量を増やす運動ですね。
生活習慣病の予防にはこの2種類の運動を両方やることが必要です。

二見いすず: ウォーキングをしていらっしゃる方は多いと思いますが、それだけでは足りないということですね。

西尾善彦Dr: はい。
普通にウォーキングをするだけでは筋肉は増えません。
そこで今、注目されているのが「インターバル速歩」というウォーキング法なんですよ。

二見いすず: 「インターバル速歩」というのはどんな方法なんですか?

西尾善彦Dr: 少しきつめの「早歩き」と「ゆっくり歩き」を交互に3分ずつ繰り返すウォーキングで、1日に合計30分、週に4日くらいやるだけで少しずつ体力や筋力がついてくると言われています。

二見いすず: ウォーキングに早歩きを取り入れるだけなら、手軽にできそうですね。

西尾善彦Dr: 女性は特に筋肉と骨が減りやすいので、早いうちから運動習慣をつけておくのがいいと思いますよ。

二見いすず: 楽しみながら続ければ、いいストレス解消にもなりますね。

西尾善彦Dr: はい。ストレスも生活習慣病の大きな原因になりますので、予防としてもストレス解消はとても大事です。
それがよい睡眠にもつながりますし、暴飲暴食も防いでくれます。

二見いすず: 生活習慣病予防には適切な運動と食事、そして、ストレス解消がとても大切なんですね。

西尾善彦Dr: はい。
その通りです。
それから、今、問題視されているのが子どもの肥満でして、10代のうちから高血圧や高血糖、脂質異常が現れるケースが出始めています。

二見いすず: お子さんの生活習慣病ということですか。
それは大変心配なお話ですね。

西尾善彦Dr: はい。
専門医の間でも糖尿病の若年化が心配されています。
子どもの生活習慣というのは、どうしても親の影響を受けるので、小さいうちから肥満にならないように、気を配ってあげていただきたいですね。

二見いすず: 本当にそうですね。
お子さんの生活習慣については、ぜひ親御さんが気を配ってあげてください。
今月は、「生活習慣病」について貴重なお話をしていただきました。
鹿児島県医師会の西尾善彦(にしおよしひこ)ドクターでした。
西尾さん、ありがとうございました。

西尾善彦Dr: はい、ありがとうございました。