二見いすず：	今月のドクタートークは、「高血圧」をテーマにお送りしています。 お話は鹿児島県医師会の赤�ｱ 雄一（あかさき ゆういち）ドクターです。 赤�ｱさん、よろしくお願いいたします。
赤�ｱ雄一Ｄｒ：	よろしくお願いします。
二見いすず：	先週、高血圧とは心臓から血液が送り出される際に血管にかかる圧力が高くなり、それが持続している状態だとのお話を伺いましたが、そもそも、血圧が高い状態が続くと何が問題なのでしょうか？
赤�ｱ雄一Ｄｒ：	高血圧を放置しておくと、全身の動脈硬化が進み、最終的には心筋梗塞や脳卒中、腎臓病などの命にかかわる合併症を引き起こす可能性があります。 実は高血圧自体には特に自覚症状がありません。 知らないうちに進行して、気づいた時には命に関わる重い病気を発症していることが多いため、サイレントキラーとも呼ばれています。
二見いすず：	気づかないうちに命に関わる病気が進行しているというのは大変怖いですね。 ちなみに、日本には高血圧の方がどれくらいいるのでしょうか？
赤�ｱ雄一Ｄｒ：	日本には高血圧の人が約4300万人いると推定されています。 つまり、日本人の3人に1人ということですね。
二見いすず：	日本人の3人に1人ですか？そんなに多いとは大変驚きました。 でも、高血圧には自覚症状がないとのことですので、ご自分が高血圧だと気づいていない方もいらっしゃるのではないでしょうか？
赤�ｱ雄一Ｄｒ：	はい。 その通りです。 4300万人のうち、半数くらいの方しか受診しておらず、ご自身が高血圧だと知らない方も約1400万人いるとされています。 健康診断などで高血圧を指摘されたことで病院を受診される方がほとんどです。
二見いすず：	健康診断などを受けていない方はご自分が高血圧だと気づく機会もあまりないということですね。
赤�ｱ雄一Ｄｒ：	そうですね。 健康診断を受ける機会がなく、ご自分の血圧を知らないという方はぜひ一度、どこかで血圧を測ってみていただければと思います。
二見いすず：	よくわかりました。 ところで、どのような原因で高血圧になるのですか？
赤�ｱ雄一Ｄｒ：	はい。 まず、高血圧には二次性高血圧と本態性高血圧の2種類があります。 二次性高血圧は、別の病気によって引き起こされるホルモン異常や薬の副作用などが原因と考えられています。 一方、本態性高血圧は、高血圧になりやすい体質を持つ人が過剰な塩分摂取、運動不足や喫煙など、望ましくない生活習慣を続けた場合に引き起こされるもので、日本人の高血圧の8割以上はこのタイプです。
二見いすず：	日本人の高血圧は、遺伝的な体質と生活習慣が大きく関わっているものがほとんどなのですね。年齢や性差によって違いがありますか？
赤�ｱ雄一Ｄｒ：	はい。 男女ともに50代頃から徐々にリスクが高まり、60代以降になると年齢を重ねるごとに高血圧の患者さんが増えます。 特に女性は閉経を迎えた頃から急に血圧が上がるのでご注意ください。
二見いすず：	よくわかりました。 50代以上の方は特に気を付けた方がいいということですね。 お話は鹿児島県医師会の赤�ｱ雄一（あかさき ゆういち）ドクターでした。 赤�ｱさん、ありがとうございました。
赤�ｱ雄一Ｄｒ：	ありがとうございました。