二見いすず: | 今月のドクタートークは、「ワクチン」についてお送りしています。 お話は、鹿児島県医師会の西順一郎ドクターです。 西さん今日もよろしくお願いします。 |
西順一郎Dr: | よろしくお願いします。 |
二見いすず: | 今日は、どういったワクチンについてお話いただけますか? |
西順一郎Dr: | 今日は水痘と帯状疱疹のワクチンについてお伝えします。 |
二見いすず: | 水痘というのは、いわゆる水疱瘡のことでいいんですよね? |
西順一郎Dr: | はい、そうです。 |
二見いすず: | 水疱瘡は子どもの時にかかり、全身に発疹が出るのは、みなさんよくご存知だと思います。 |
西順一郎Dr: | そうですね。 水疱瘡は、水痘・帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる病気で、全身の発疹の他に発熱がみられますが、健康な人だと軽症で済みます。 |
二見いすず: | もし重症化した場合はどうなるのでしょうか? |
西順一郎Dr: | 白血病などの免疫不全がある人がかかると、最悪の場合、死亡することもあります。 |
二見いすず: | それは怖いですね。 自分のためにはもちろん、周りの人にうつさないためにもワクチンの接種が大切なんですね。 |
西順一郎Dr: | そうですね。 水疱のワクチンは子どもの定期接種です。 まずは1歳になったらすぐ接種して、それから半年ほど空けて、もう一度接種します。 必ず2回、接種するようにしてください。 |
二見いすず: | はい。水痘のワクチンは2回の接種が大切ということです。 では次に、帯状疱疹について教えてください。 |
西順一郎Dr: | 帯状疱疹は水疱瘡と同じく、水痘・帯状疱疹ウイルスが引き起こす病気です。 実は水疱瘡が治った後も、ウイルスは神経の中に隠れて一生にわたり潜伏します。 |
二見いすず: | そんなに長く潜伏するんですか? |
西順一郎Dr: | はい。 加齢やストレスの影響で免疫が弱まると活動を再開し、特定の神経領域に発疹と痛みを起こす帯状疱疹を発症させます。 治った後も神経痛が長く続くことがあります。 |
二見いすず: | 「子どもの頃に水疱瘡にかかったから、一生安心!」というわけではないんですね。 では帯状疱疹を予防するためのワクチンはあるんでしょうか? |
西順一郎Dr: | はい、あります。 50歳以上の方は、水疱瘡を予防する水痘ワクチンを帯状疱疹の予防としても任意接種で受けることができます。 そしてもう一つ、新しいワクチンが今後使えるようになります。。 |
二見いすず: | それはどんなワクチンなんでしょうか? |
西順一郎Dr: | 不活化の帯状疱疹ワクチンです。 先ほどお伝えした水痘ワクチンは生ワクチンですが、こちらの新しい不活化の帯状疱疹ワクチンの方が、高齢者では効果がより高いと言われています。 |
二見いすず: | 新しい帯状疱疹のワクチンは、まもなく接種できるようになるのでしょうか? |
西順一郎Dr: | まだ発売されたばかりで十分ありませんが、次第に普及してくると思います。 最近は、成人の帯状疱疹の患者さんが増加傾向にあるので、ぜひワクチンでしっかり予防していただきたいと思います。 |
二見いすず: | 分かりました。 お話は、鹿児島県医師会の西順一郎ドクターでした。 ありがとうございました。 |
西順一郎Dr: | ありがとうございました。 |