二見いすず: | 今月のドクタートークは「食中毒」をテーマにお送りしています。 お話は鹿児島県医師会の川村 英樹(かわむら ひでき)ドクターです。 川村さん最終週の今日もどうぞよろしくお願いいたします。 |
川村英樹Dr: | よろしくお願いします。 |
二見いすず: | 先週まで食中毒の予防についてお話しを伺ってまいりましたが、家庭ではどんなことに気をつければいいのでしょうか。 |
川村英樹Dr: | まずは手洗いをしっかりすることです。 今は新型コロナウイルスの影響で、どのご家庭でも普段以上に手洗いを徹底されていると思いますが、帰宅時、トイレのあと、食事の前など、こまめにそして丁寧に手を洗うことを心がけてください。 |
二見いすず: | 分かりました。 もし、家族の中の誰かが食中毒になってしまったら、どのようなことに気をつけたらいいのでしょうか。 |
川村英樹Dr: | 他の家族に二次感染させないことが大切です。 嘔吐物を処理するときは、マスクやビニール手袋、薄めた次亜塩素酸ナトリウム消毒液とペーパータオル等を使って浸すように床を拭き取り、その後水拭きをしてください。 拭き取りに使用したペーパータオル等は、ビニール袋に密閉して廃棄します。 ノロウイルスは乾燥すると容易に空中に漂い、これが口に入って感染することがあるので、乾燥しないうちに速やかに処理し、処理した後は十分に喚気を行うことが感染防止に重要です。 あと、トイレの消毒もこまめにするようにしてください。 |
二見いすず: | 今マスクや消毒液は不足気味ですが、食中毒の予防にもこれは必要なものですね。 |
川村英樹Dr: | そうですね。 嘔吐物の処理の際も、ぜひ使っていただきたいと思います。 |
二見いすず: | その他にも何か気をつけることはありますか。 |
川村英樹Dr: | はい。 家族で同じタオルは使わずに、個人ごとに分けるようにしてください。 あと入浴の際は湯船にはつからず、シャワーで済ませることをおすすめします。 |
二見いすず: | 家族で共有しないで済むところは、なるべく分けて使う方がいいということですね? |
川村英樹Dr: | はい、おっしゃるとおりです。 |
二見いすず: | 家庭で気をつけるポイントをまとめますと、手洗いの徹底、嘔吐物の正しい処理、トイレのこまめな消毒、家族でタオルは分ける。 以上が大切とのことでした。 |
川村英樹Dr: | はい、そうです。 |
二見いすず: | あと、第1週の放送でもお伝えしましたが、食中毒予防の3原則は、「つけない」「増やさない」「やっつける」でしたね。 |
川村英樹Dr: | そのとおりです。 みなさんもしっかり覚えて、十分にお気をつけください。 |
二見いすず: | これから梅雨、そして夏にかけて、食中毒の危険性が高まりますが、ご家庭でできる対策はしっかりとして、予防につとめて頂きたいと思います。 今月は5週にわたり、食中毒について、鹿児島県医師会の川村英樹ドクターに貴重なお話をお伺いしました。 どうもありがとうございました。 |
川村英樹Dr: | ありがとうございました。 |