2020.10.3 第909回放送分 『眼科疾患』1回目 ゲスト:鵜木 一彦ドクター



二見いすず: 今月10月のドクタートークは「目の疾患のなかでもよく知られている白内障と結膜炎」をテーマにお送りいたします。
お話は鹿児島県医師会の鵜木 一彦(うのき かずひこ)ドクターです。
鵜木さんどうぞよろしくお願いいたします。

鵜木一彦Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 1週目の今日は、どのようなことについて教えていただけますでしょうか?

鵜木一彦Dr: 今日は白内障の原因と症状についてお伝えいたします。

二見いすず: まずは簡単に、白内障とはどんな病気なのかを教えてください。

鵜木一彦Dr: 白内障は、眼の中でレンズの役割をしている水晶体が濁ってくる病気です。

二見いすず: 分かりました。
白内障の原因には、どのようなものがあるのでしょうか。

鵜木一彦Dr: 多くは加齢によるものです。
早ければ40代くらいから発症する人もいます。
80歳をこえると、多くの人が白内障になると言われており、以前は老人性白内障、最近は加齢白内障とも呼ばれています。

二見いすず: 原因の多くは加齢ということですが、それ以外の原因には、どのようなものがありますか。

鵜木一彦Dr: 生まれつきのものや、強度の近視、外傷、糖尿病など全身の病気や、薬、放射線による白内障もあります。

二見いすず: 分かりました。
白内障になると、どのような症状が出るのでしょうか。

鵜木一彦Dr: 初期では、日差しや車の対向車のライトが前よりもまぶしいと感じる“まぶしさ”がでます。

二見いすず: まぶしいと感じるのが、気づくための一つの目安になりそうですね。

鵜木一彦Dr: そうですね。
なんとなく見えにくい、目が疲れるなどの症状もあります。

二見いすず: これらが初期の症状ということですが、さらに進行すると他にどのような症状が出てくるのでしょうか。

鵜木一彦Dr: 進行するにつれ、テレビの字幕や新聞が見にくい、離れた人の顔がわかりにくい、お月様が二つ三つに見えるといった訴えがあります。

二見いすず: そうなんですね。

鵜木一彦Dr: 気をつけていただきたいのが、通常眼は2つあるので、片方の眼が少し見えにくくても、もう片方の眼が正常ならば、それでカバーしてしまいがちです。

二見いすず: 確かにそうですよね。

鵜木一彦Dr: しかしそのせいで、日常生活に支障が出なければ気が付かず、白内障が進行してしまうことも多いです。

二見いすず: そうならないためにも、ある程度高齢になったら、意識的に気をつけることが大切ですね。

鵜木一彦Dr: はい。
定期的に診察を受けていただくことをオススメします。

二見いすず: 分かりました。
今月は眼科疾患をテーマにお送りしてまいります。
来週以降もよろしくお願いいたします。
お話は鹿児島県医師会の鵜木一彦ドクターでした。ありがとうございました。

鵜木一彦Dr: ありがとうございました。