2020.10.10 第910回放送分 『眼科疾患』2回目 ゲスト:鵜木 一彦ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは「目の疾患のなかでもよく知られている白内障と結膜炎」をテーマにお送りいたします。
お話は鹿児島県医師会の鵜木 一彦(うのき かずひこ)ドクターです。
鵜木さんどうぞよろしくお願いいたします。

鵜木一彦Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は白内障の原因と症状について教えていただきました。
白内障の原因はほとんどが加齢で、初期の症状としては日差しや車の対向車のライトが以前よりもまぶしく感じることがある、とのことでした。

鵜木一彦Dr: はい、そのとおりです。

二見いすず: 今日は、どのようなことについて教えていただけますか。

鵜木一彦Dr: 白内障の治療についてお伝えいたします。

二見いすず: 白内障と診断されたら、やはり手術するしか方法はないのでしょうか。

鵜木一彦Dr: いいえ、日常生活に支障がなければ、すぐに手術をしなければならないということはありません。
初期に発見することができれば、点眼薬で進行を抑えることができます。

二見いすず: 点眼薬で治療すれば白内障は進行しないのでしょうか。

鵜木一彦Dr: 残念ながら、白内障の進行は加齢によるので、髪の毛が薄くなったあり白髪になったりするのと同じように少しずつですが進んでいきます。

二見いすず: 生活の中で、気を付けるべきことはありますか。

鵜木一彦Dr: そうですね。
紫外線対策、ビタミンを取るなどバランスの良い食事が有効だと言われています。

二見いすず: 分かりました。
先ほど、「日常生活に支障がなければ、手術は急ぐ必要はない」とのことでしたが、手術が必要になってくるのは、どのようなときでしょうか。

鵜木一彦Dr: 白内障の手術は多くの方では、見え方を改善する、視力などがよくなる手術です。
しかし、手術を受けたいのかどうかは、自分の意志で決めることが必要です。
医師の説明やアドバイスをしっかりと理解し納得して受けていただけるとよいと思います。
家族や他の方がすすめたから受けるのではなく、自ら希望してください。
また、目のほかの病気があって見え方が改善しないケースもありますので、手術前によく説明をお聞きになることが大事です。

二見いすず: 分かりました。
手術になった場合は、どのくらいの入院が必要なのでしょうか。

鵜木一彦Dr: 白内障の手術は多くの例で目だけの麻酔で行いますので、日帰り手術も可能です。
痛みはない方が多いですが、個人差はあります。

二見いすず: 入院が必要ないのなら、身体の負担だけでなく、気持ちの面でも負担が軽くてすみますね。
今日は白内障の治療についてお伝えいたしました。
来週以降もよろしくお願いいたします。
お話は鹿児島県医師会の鵜木一彦ドクターでした。
ありがとうございました。

鵜木一彦Dr: ありがとうございました。