二見いすず: | 今月のドクタートークは「インフルエンザ」をテーマにお送りいたします。 お話は鹿児島県医師会の西 順一郎(にし じゅんいちろう)ドクターです。 西さん最終週の今日もどうぞよろしくお願いいたします。 |
西順一郎Dr: | よろしくお願いいたします。 |
二見いすず: | 先週はインフルエンザの治療薬について教えていただきました。 さまざまな種類があるので、患者さんと相性のいいものを選べるとのことでしたね。 |
西順一郎Dr: | そうですね。 今日は、みなさんが気になっていらっしゃるであろう、新型コロナウイルスとインフルエンザについてお伝えします。 |
二見いすず: | 分かりました。 では早速ですが、新型コロナウイルスとインフルエンザは、症状で区別がつくものでしょうか? |
西順一郎Dr: | 症状で完全に区別することはできません。 しかし、それぞれある程度の特徴はありますので推定することは可能です。 |
二見いすず: | ではまずインフルエンザから教えてください。 |
西順一郎Dr: | インフルエンザは潜伏期間が短く、1日から3日です。 急激に発症し、高熱、倦怠感、関節痛、筋肉痛などがみられます。 発症すると同時に、他の人にうつしてしまうのも特徴です。 |
二見いすず: | 分かりました。 では次に新型コロナウイルスについて教えてください。 |
西順一郎Dr: | 新型コロナウイルス感染症は潜伏期間が長く、平均で5、6日です。 早い人は1日、遅い人は14日も経って症状が出ます。 感染者の10%に味覚、嗅覚障害が出ます。 鼻水は少なく、鼻詰まりも少ないです。熱が出ない人もいます。 発症前からウイルスを排出するため、発症2、3日前から人にうつす可能性があります。 |
二見いすず: | コロナの場合は、症状があまり出ない方もいるようですが、そのような場合は、インフルエンザとの区別はつくのでしょうか? |
西順一郎Dr: | どちらも軽症の場合はまったく区別がつかないため、検査するしかありません。 大切なのは、そのときの鹿児島での流行状況をきちんと把握することです。 コロナがそれほど流行しておらず、周りにコロナの陽性者がいないのなら、インフルエンザの可能性のほうが高くなります。 どちらも流行していたら、どちらの検査を優先するべきか、かかりつけの医療機関にご相談ください。 |
二見いすず: | 分かりました。 今年のインフルエンザは、新型コロナウイルスの影響もあるため、例年とは異なる判断が求められることがありそうです。 しかしそのときの状況に応じて、冷静に判断し、対処することが大切とのことです。 かかりつけ医の医療機関に相談するのも大切とのことでした。 今月は4週にわたりインフルエンザついて、鹿児島県医師会の西順一郎ドクターに貴重なお話をお伺いしました。 どうもありがとうございました。 |
西順一郎Dr: | ありがとうございました。 |