二見いすず: | 今月12月のドクタートークは「生活習慣病」をテーマにお送りいたします。 お話は鹿児島県医師会の西尾 善彦(にしお よしひこ)ドクターです。 西尾さんどうぞよろしくお願いいたします。 |
西尾善彦Dr: | よろしくお願いいたします。 |
二見いすず: | 生活習慣病というのはよく耳にしますが、その名の通り、普段の生活習慣が原因で起こる病気と考えてよろしいでしょうか? |
西尾善彦Dr: | そうですね。 日頃の不健康な生活習慣の積み重ねが原因となります。 そして生活習慣病には、さまざまな疾患があります。 |
二見いすず: | どのような疾患が多いのでしょうか? |
西尾善彦Dr: | 主な疾患は、糖尿病、高血圧、脂質異常症、痛風、脳卒中、慢性腎臓疾患です。 |
二見いすず: | 最後の慢性腎臓疾患というのは、その他の疾患と比べてあまり耳にしませんが、どのような疾患なのでしょうか? |
西尾善彦Dr: | 慢性腎臓疾患とは、慢性に経過するすべての腎臓病のことで、糖尿病や高血圧などが原因の疾患です。 二十歳以上の8人に1人はいると考えられています。 |
二見いすず: | 結構多いのですね。 |
西尾善彦Dr: | はい。 しかも鹿児島は他県と比較して、慢性腎臓疾患で血液透析が必要な人が多いのが特徴です。 |
二見いすず: | 血液透析というと、頻繁に通院しなければならないという印象がありますが・・・ |
西尾善彦Dr: | そうですね。 週に3回、1回につき最低4時間かかります。 これは慢性腎臓疾患に限らず生活習慣病全体に言えることですが、ほとんどが自覚症状のないまま進行してしまうので、定期的に検査を行い、生活習慣を改めて見直すことが大切です。 |
二見いすず: | 自分でも気づかないというのは怖いですね。 |
西尾善彦Dr: | はい。 特に脳卒中は注意が必要です。 糖尿病や高血圧などが進むと、血管がもろくなったり狭くなったりする、動脈硬化が起こりやすくなります。 動脈硬化により血管が詰まってしまうと、脳卒中のリスクが高まります。 そうなると一命を取り留めても、半身麻痺や寝たきりになってしまう方が多いので、生活そのもののクオリティを著しく損なってしまいます。 |
二見いすず: | 今年は新型コロナウイルスも流行しているので、その点も気になるところです。 |
西尾善彦Dr: | そうですね。 生活習慣病の人が新型コロナウイルスに感染すると、重症化すると言われていますし、今年をきっかけにご自身の生活習慣を今一度見直して欲しいと思います。 |
二見いすず: | 今月は生活習慣病をテーマにお送りしてまいります。 来週以降もよろしくお願いいたします。 お話は鹿児島県医師会の西尾善彦ドクターでした。 ありがとうございました。 |
西尾善彦Dr: | ありがとうございました。 |