2020.12.12 第919回放送分 『生活習慣病』2回目 ゲスト:西尾 善彦ドクター


二見いすず: 今月12月のドクタートークは「生活習慣病」をテーマにお送りしています。
お話は鹿児島県医師会の西尾 善彦(にしお よしひこ)ドクターです。
西尾さんどうぞよろしくお願いいたします。

西尾善彦Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、生活習慣病は、ほとんどが自覚症状のないまま進行してしまうため、普段の生活習慣をしっかりと見直すことが大切というお話でした。

西尾善彦Dr: はい、そうですね。
生活習慣は運動と食事が大きく影響しているので、まず今週は運動について、来週は食事についてお伝えいたします。

二見いすず: 分かりました。
早速ですが、今年は新型コロナウイルスの影響もあり、運動不足におちいっている方が多いと言われていますよね。

西尾善彦Dr: そうですね。
ステイホームやオンラインでの仕事が推奨されると、自宅にこもりがちなので、おのずと運動不足になる方が増えていると思われます。
ぜひ適度な運動を心がけてほしいです。
適度な運動を行うことで、血圧の低下、糖尿病や脂質異常症の改善、肥満の解消などが期待できます。

二見いすず: 運動と言ってもさまざまな種類がありますが、どのような運動を行うのがいいのでしょうか。

西尾善彦Dr: まず運動には3種類あります。
1つ目が、エネルギーを消費する運動です。代表的なものがウォーキングですね。
これはメタボリックの人におすすめです。
2つ目が、筋肉を増やす運動、いわゆる筋トレです。
スクワットや腹筋、階段の昇り降りなど、体に負荷がかかるものです。
これは糖尿病の人におすすめです。
3つ目が、バランスをとる運動です。
バランスボールを使ったり、片足で立ったりするなどして体幹を鍛えましょう。
転倒防止にもなるので、これは高齢者におすすめです。

二見いすず: 運動といっても、その人の病気や年齢に応じて優先順位をつけて行うと、より効果的というわけですね。

西尾善彦Dr: そうですね。

二見いすず: ウォーキング、階段の昇り降り、片足で立つなどすべて、自宅や近所で日頃から簡単にできる運動ばかりですね。

西尾善彦Dr: はい。
ぜひ継続して運動して欲しいと思います。
また、運動の種類だけではなく、運動をするタイミングにも気をつけるとさらに効果的です。

二見いすず: タイミングとは、どういう意味なのでしょうか?

西尾善彦Dr: たとえば肥満の人が痩せる目的で運動する場合は、インスリンのホルモンが出ていない空腹時がおすすめですし、糖尿病の人が運動する場合は、食後がおすすめです。

二見いすず: 分かりました。
今月は生活習慣病をテーマにお送りしています。
来週以降もよろしくお願いいたします。
お話は鹿児島県医師会の西尾善彦ドクターでした。ありがとうございました。

西尾善彦Dr: ありがとうございました。