2020.12.19 第920回放送分 『生活習慣病』3回目 ゲスト:西尾 善彦ドクター


二見いすず: 今月12月のドクタートークは「生活習慣病」をテーマにお送りしています。
お話は鹿児島県医師会の西尾 善彦(にしお よしひこ)ドクターです。
西尾さんどうぞよろしくお願いいたします。

西尾善彦Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、生活習慣病における運動の大切さについて教えていただきました。
今週は食事について教えていただけるとのことでしたね。

西尾善彦Dr: はい。
生活習慣病ではよく、「男性はアルコールが問題、女性は間食が問題」と言われています。

二見いすず: 男性はアルコール、女性は間食。
確かに思い当たる節があるという方が多そうですね。
それではまず、アルコールについて教えてください。

西尾善彦Dr: アルコールと言っても、すべてが悪いという意味ではありません。
いいところもあるんです。

二見いすず: たとえばどのようなことが、アルコールのいいところなのでしょうか?

西尾善彦Dr: 少量でしたら病気を減らし、血圧も下げます。
ガンも減ると言われています。
まったく飲まないよりも、むしろ少量飲む方が良いくらいなのです。

二見いすず: そうなんですね!
ちなみに少量というのは、どのくらいの量になりますか?

西尾善彦Dr: 日本酒で1合、ビールだと350ml。
普通サイズの缶ビール1本分ですね。

二見いすず: 缶ビール1本分というと、お酒が好きな方からすると物足りない量かもしれませんね。

西尾善彦Dr: そうなんです。
そこが問題なんです。
さきほどお伝えした量を超えると、アルコールは生活習慣病にとっては悪い影響を及ぼします。
お酒は体の中に入ると全部油に変わるため、太りやすく、肝臓に負担がかかってしまうのです。
今年は新型コロナウイルスの影響で、忘年会も少ないかと思いますが、自宅で飲む場合も注意してください。

二見いすず: 分かりました。
次に女性に多い、間食について教えてください。

西尾善彦Dr: はい。
間食をとる人の中で、摂るべき食事を抜いて、その分を間食で補おうとする方がいらっしゃいますが、これは良くありません。
1日3食バランスのいい食事を摂るように心がけてください。
ただし、昼食と夕食の間がとても空くという場合は、間食も必要です。
小分けに食べる間食なら、問題ありません。
ちなみにこれらは大人に限った話で、子どもの場合は間食も重要なエネルギーになります。

二見いすず: これまで「1日3回なんとなく食べていた」という方は、ぜひこの機会に食生活を見直していただきたいですね。

西尾善彦Dr: そうですね。
外食が多い方や、好きなものだけ食べる方は、どうしてもエネルギーや塩分、脂肪の摂り過ぎなど、偏ってしまいがちです。

二見いすず: 分かりました。
今月は生活習慣病をテーマにお送りしています。
お話は鹿児島県医師会の西尾善彦ドクターでした。ありがとうございました。

西尾善彦Dr: ありがとうございました。