二見いすず: | 今月2月のドクタートークは「心不全」をテーマにお送りしています。 お話は鹿児島県医師会の窪薗 琢郎(くぼぞの たくろう)ドクターです。 窪薗さん最終週もどうぞよろしくお願いいたします。 |
窪薗琢郎Dr: | よろしくお願いいたします。 |
二見いすず: | 先週は、心不全の治療について教えていただきました。 今週はどのようなことについて教えていただけますでしょうか。 |
窪薗琢郎Dr: | 今週は心不全にならないための日常生活における注意点、あと、心不全になってしまった方の注意点をお伝えいたします。 |
二見いすず: | 分かりました。 ではまず、心不全にならないための注意点からお願いします。 |
窪薗琢郎Dr: | はい。 まず食事ですが、食べ過ぎないことが大切です。 肥満は心臓に負担をかけてしまいます。 腹八分目を意識するようにしてください。 塩分量にも気をつけましょう。 お酒は適量なら問題ないですが、飲み過ぎは禁物です。 次に運動ですが、有酸素運動がオススメです。 自分のペースで歩く散歩を30分程度行いましょう。 軽い筋トレや軽いスクワットも効果的です。 あと言うまでもないですが、喫煙は良くありません。 |
二見いすず: | 今の時期ですと夜はまだ寒いので、シャワーではなくお風呂に浸かる方も多いと思いますが、入浴について何か注意点はありますか? |
窪薗琢郎Dr: | はい。 長時間の入浴、そして熱いお湯は心臓に負担がかかります。 お湯の温度や入浴時間にも気をつけるようにしましょう。 |
二見いすず: | 「心臓を保護する」というのは、どういうことですか? |
窪薗琢郎Dr: | 心不全の人は、心臓が頑張りすぎて疲れている状態です。 そのため、一生懸命頑張っている心臓にブレーキをかけるような治療だと思ってください。 心臓を休めたり、心臓の負担をとってあげたりするような飲み薬を使います。 |
二見いすず: | 分かりました。 では次に心不全になってしまった方の注意点を教えてください。 |
窪薗琢郎Dr: | まず先週もお伝えしましたが、薬は自己判断でやめずに、しっかりと飲むようにしましょう。 そして食事ですが、1日6gの塩分制限がすすめられます。 |
二見いすず: | 6gというのは、具体的にはどのくらいの量になるのでしょうか? |
窪薗琢郎Dr: | お味噌汁が1杯2gです。 梅干しも同じく2g。 ラーメンはスープまで飲むと7gあります。 あとお酒は適量を意識し、水も飲み過ぎないようにしましょう。 また、適度な運動は必要ですが、運動のしすぎも良くありません。 心不全が悪くなるとと体重が増える方が多いので、体重管理にも気をつけましょう。 |
二見いすず: | 分かりました。 ちなみに昨年から新型コロナウイルスが心配されていますが、心不全の方だと重症化しやすいなどの影響はありますか? |
窪薗琢郎Dr: | そうですね。 心不全の人が感染すると、悪くなりますし、新型コロナウイルスが直接心臓に悪さをする可能性もあります。 健康な人以上の注意が必要です。 |
二見いすず: | 十分に注意したいですね。 今月は4週にわたって心不全をテーマに貴重なお話をしていただきました。 お話は鹿児島県医師会の窪薗琢郎ドクターでした。ありがとうございました。 |
窪薗琢郎Dr: | ありがとうございました。 |