2021.3.27 第934回放送分 『花粉症』4回目 ゲスト:石川 勉ドクター


二見いすず: 今月3月のドクタートークは「花粉症」をテーマにお送りしています。
お話は鹿児島県医師会の石川勉(いしかわ つとむ)ドクターです。
石川さん、最終週もどうぞよろしくお願いいたします。

石川勉Dr: よろしくお願いいたします。
今日は日常生活における花粉症対策についてお伝えいたします。
いまは新型コロナウイルス対策として、みなさんマスクをされていると思います。
花粉症においてもマスクは有効的です。花粉を体内に入れない防御の意味もありますが、保湿にもなります。

二見いすず: 花粉症には保湿が効果的なんですね?

石川勉Dr: はい。
花粉症の方がお風呂に入ると鼻がラクになるのは、保湿されるからなんです。
ご自宅にいるときは、加湿器をつけるのもおすすめです。

二見いすず: 分かりました。
その他の対策も教えてください。

石川勉Dr: 目の対策としては、出かけるときにはゴーグルや花粉用メガネを着用し、痒いときは冷たいおしぼりで冷やすのが効果的です。
あとは、目・鼻に限らずですが、外出時は花粉が付着しにくい、ツルツルした素材の服がおすすめです。
そして帰宅したときは、玄関前で花粉を払うことも効果的です。
髪の毛や服についた花粉を落としてから室内に入りましょう。

二見いすず: いろいろと注意したい点がありますね。

石川勉Dr: そうですね。
その他にも生活習慣の改善としては、睡眠を十分にとり、疲れを溜めないことが大切です。
お酒、タバコ、香辛料は鼻の粘膜を刺激しますので、控えましょう。
乳酸菌は花粉症緩和にいいと言われているので、ぜひ食事に摂り入れてみてください。

二見いすず: 分かりました。
今、新型コロナウイルス対策として換気が推奨されていますが、花粉症の方からすると、換気の際に室内に花粉を取り入れてしまうため、躊躇してしまいそうです。
そのあたりはいかがでしょうか?

石川勉Dr: その場合は、換気する時間帯に気をつけたらいいと思います。
朝の時間帯と夜間は比較的花粉が少ないので、そのときにしっかり換気をし、日中は短時間の換気をするなど、対策をされてみてはいかがでしょうか。
最後に、花粉症の症状はコロナ感染症でもみられることがあります。
花粉症の症状があると、ご自身がウイルスに感染しているかわかりにくくなってしまいます。
耳鼻咽喉科では、患者さんの症状やご要望に応じた花粉症のオーダーメードな治療を提供しています。
ご自身と周りの大切な方を守るためにも、新型コロナウイルスが流行している今シーズンは、お近くの耳鼻咽喉科医へご相談ください。

二見いすず: 分かりました。
コロナ禍での花粉症、例年とは異なりいろいろと気をつけるべき点があるようですが、しっかり対策をして乗り切りたいですね。
今月は花粉症をテーマに、鹿児島県医師会の石川勉ドクターに貴重なお話をしていただきました。
石川さん、ありがとうございました。

石川勉Dr: ありがとうございました。