2021.6.12 第945回放送分 『新型コロナウイルス』2回目 ゲスト:川村 英樹ドクター


二見いすず: 今月6月のドクタートークは「新型コロナウイルス」をテーマにお送りしています。
お話は鹿児島県医師会の川村 英樹(かわむら ひでき)ドクターです。
川村さんどうぞよろしくお願いいたします。

川村英樹Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、これまでの新型コロナウイルスを振り返り、改めてクラスター対策などについてお話しいただきました。
今週はどのようなことを教えていただけますか。


川村英樹Dr: 今週は予防とワクチンについてお伝えいたします。

二見いすず: 予防としては、やはり去年から繰り返し言われている、3密を避けることが大切なのでしょうか?

川村英樹Dr: はい、その通りです。
そして感染経路も改めておさらいしましょう。
感染経路としては3つあります。まずは、飛沫感染です。
咳・くしゃみにより飛沫は1メートルから2メートルの間で飛ぶため、身体的な距離が近くマスクをしていないと感染してしまいます。
感染経路としてはこの飛沫感染が一番多いです。

二見いすず: だから、3密のうちの密接、密集を避けましょうと言われているのですね。

川村英樹Dr: そうですね。
2つ目の感染経路はエアロゾル感染です。
これは鼻や口からでた小さな粒子が空気を漂い、吸入することで感染します。
4、5メートル漂う可能性もあり、しっかり換気をすることが大切なんです。

二見いすず: これは3密のうちの、密閉を避けましょうということにつながるんですね。

川村英樹Dr: はい。
3つ目の感染経路は接触感染です。
これは、例えばエレベーターのボタンなど、感染者と同じものを触った手で自分の粘膜を触ると感染してしまうケースです。
なので、こまめな手指のアルコール消毒、そして多くの人が触る場所やモノの消毒が大切です。

二見いすず: 分かりました。
ところで県内でも高齢者のワクチン接種が始まっていますが、何か注意点などはありますか。

川村英樹Dr: 日本では3つのワクチンが承認され、いずれも2回接種ですが、決められた間隔を空けるようにしましょう。
2回目の方が副反応が出やすいと言われていますので、今後高齢者だけでなく一般のみなさんもワクチン接種をされる際は、2回目の接種当日または翌日は、お仕事などのスケジュールに余裕を持たれたほうがいいかもしれません。

二見いすず: そうなんですね。

川村英樹Dr: また、ワクチンを打ってもこれまでと同様に3密を避けるなどの対策や、マスクでの予防は必要です。
海外での臨床試験では9割の効果がありましたが、まだ実際どのくらいの予防効果が出るか不明なので、当面はワクチン接種後もしっかりと対策・予防に努めるようにしましょう。

二見いすず: 分かりました。
今月は新型コロナウイルスをテーマにお送りしています。
お話は鹿児島県医師会の川村英樹ドクターでした。
ありがとうございました。

川村英樹Dr: ありがとうございました。