二見いすず: | 今月6月のドクタートークは「新型コロナウイルス」をテーマにお送りしています。 お話は鹿児島県医師会の川村 英樹(かわむら ひでき)ドクターです。 川村さんどうぞよろしくお願いいたします。 |
川村英樹Dr: | よろしくお願いいたします。 |
二見いすず: | 先週は、新型コロナウイルスの予防とワクチンについて教えていただきました。 感染経路には飛沫感染、エアロゾル感染、そして接触感染の3つがあり、特に飛沫感染での感染が多いとのことでした。 またワクチン接種については、接種後も当面はこれまでと同様の対策と予防が大切とのことでした。 今週はどのようなことについて教えていただけますか。 |
川村英樹Dr: | 今週は検査の種類についてお伝えします。 検査には、PCR検査、抗原検査、あと抗体検査があります。 |
二見いすず: | それぞれどのように違うのでしょうか? |
川村英樹Dr: | PCR検査は、ウイルスの遺伝子を検出し、抗原検査は免疫反応を引き起こすウイルス抗原のタンパク質を検出します。 少し難しい話ですが、とにかくこの2つの検査は、「現在感染しているか」を確認することができます。 |
二見いすず: | PCR検査と抗原検査は、「いま自分が感染しているかどうか」が分かるんですね。 |
川村英樹Dr: | はい。 一方、抗体検査は、免疫反応によって体内で生成された抗体を検出するため、「過去に感染したことがあるか」を確認することができます。 |
二見いすず: | 抗体検査は、「これまでに自分が感染したことがあるかどうか」が分かるんですね。 |
川村英樹Dr: | はい。 PCR検査や抗原検査は感染初期から検出可能です。 しかし初期の段階ですと、偽陰性と言って、感染者であるにも関わらず「陰性」という結果が出てしまうことが、2、3割の確率であるんです。 |
二見いすず: | PCR検査や抗原検査を受けて、結果が「陰性」でホッと一安心と言いたいところですが、100%陰性であるとは限らないんですね? |
川村英樹Dr: | そうなんです。 だから陰性であっても、引き続きしっかりと自己管理をして、対策と予防に努めていただきたいと思います。 |
二見いすず: | そういえばPCR検査の中でもいくつか検体採取の方法があると聞いたことがありますが・・・ |
川村英樹Dr: | 鼻咽頭ぬぐい液、鼻腔ぬぐい液、唾液などを採取して検査に回します。 実際に検査を受けるのは、濃厚接触者が多いと思いますが、普段の体調と比べてすぐれない場合は、「風邪だろう」と自己判断せずに、まずはかかりつけ医に電話をして、受診するべきか相談をしていただきたいです。 感染が疑わしい人がきちんと検査をすることが、感染を広げないためにも大切です。 |
二見いすず: | 分かりました。 今月は新型コロナウイルスをテーマにお送りしています。 お話は鹿児島県医師会の川村英樹ドクターでした。 ありがとうございました。 |
川村英樹Dr: | ありがとうございました。 |