2021.10.2 第961回放送分 『眼科疾患』1回目 ゲスト:大山 光子ドクター


二見いすず: 今月10月のドクタートークは「眼科疾患」をテーマにお送りいたします。
お話は鹿児島県医師会の大山 光子(おおやま みつこ)ドクターです。
大山さんどうぞよろしくお願いいたします。

大山 光子Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 1週目の今日は、どのようなことについて教えていただけますでしょうか。

大山 光子Dr: 今日は近視についてお伝えいたします。
まず近視になる原因ですが、大きく「遺伝的な要因」と「環境的な要因」とに分かれます。
遺伝的な要因ですが、親が近視だとその子どもも近視になりやすく、さらに親が近視になった年齢よりも早く近視になる傾向があります。

二見いすず: 最近はお子さんたちもスマートフォンなどをよく利用するからでしょうか?

大山 光子Dr: そうですね。
それがまさしく「環境的な要因」につながっていて、パソコンやスマートフォンなどで動画などを見る時間が長いことが考えられます。
子どもに限らず大人もですが、コロナ禍でおうち時間が長くなっていることも、スマホへの接触時間が増える原因の一つになっていると思います。

二見いすず: 私たち大人もつい、暇なときなどスマホを見て、気づいたら長時間見てしまっていたということも多いですよね。
気をつけたいと思います。

大山 光子Dr: はい、ぜひ気をつけていただきたいです。
ところで、近視の種類には2種類あります。
1つは「単純近視」といって、普通のメガネやコンタクトを装着すれば解決する近視です。

二見いすず: 近視になった場合、気をつけることはありますか?

大山 光子Dr: 先ほどから繰り返しているとおり、パソコンやスマートフォンを見る時間を減らして、画面を見すぎたら遠くを見ることが大切です。
遠くを見ると、目の中にあるピント合わせをする筋肉がリラックスする状態になります。

二見いすず: 「遠く」というのは、どのくらい遠くを見ればいいのでしょうか?

大山 光子Dr: 5メートル先くらいで大丈夫です。
見るものは何でもいいです。
室内でしたら5メートル先の時計など、とにかく画面を見続けずに、遠くを見るようにしてください。

二見いすず: 分かりました。
2つ目の近視の種類は何でしょうか?

大山 光子Dr: 2つ目は「病的近視」といって、程度が強いものです。
黄斑変性、網膜剥離、緑内障など失明につながる病気を合併しやすいです。
程度が強い近視の場合は特に定期的に検査を受けるようにしてください。

二見いすず: 分かりました。
今月は眼科疾患をテーマにお送りしてまいります。
お話は鹿児島県医師会の大山 光子ドクターでした。
ありがとうございました。

大山 光子Dr: ありがとうございました。