二見いすず: | 今月10月のドクタートークは「眼科疾患」をテーマにお送りしています。 お話は鹿児島県医師会の大山 光子(おおやま みつこ)ドクターです。 大山さんどうぞよろしくお願いいたします。 |
大山 光子Dr: | よろしくお願いいたします。 |
二見いすず: | 先週は近視の原因と種類について教えていただきました。 今週はどのようなことについて教えていただけますか。 |
大山 光子Dr: | 今週も引き続き近視、特に子どもの近視についてお伝えいたします。 |
二見いすず: | 先週のお話ですと、親が近視だとその遺伝で子どもも近視になりやすく、さらに親よりも早い年齢で近視になりやすいというお話でしたね。 |
大山 光子Dr: | はい。 近視になる年齢は小学校高学年からが多く、昔よりも低年齢化しています。 最近では、かなり幼い頃から子どもに動画などを見させている親御さんも多いです。 本当は2歳より前には見せない方がいいですし、親がスマホを触ると、どうしても子どもも興味を持ってしまうので、なるべく子どもの前ではスマホを触らない方がいいと思います。 |
二見いすず: | 確かに最近は幼いお子さんも、スマホで動画などを見ている光景をよく目にしますよね。 子どもたちが近視にならないようにするためには、どのようなことに気をつければいいのでしょうか? |
大山 光子Dr: | なるべく外で遊ぶ時間を設けるようにしてください。 |
二見いすず: | それは外で遊ぶと、おのずとスマホを見る時間が減るからということでしょうか? |
大山 光子Dr: | それもありますが、外で遊ぶと日光に当たることができます。 実は日光に当たることは、近視の予防に役立ちます。 1日2時間程度、屋外で運動や遊ぶことをお勧めしています。 直射日光である必要はありません。 屋外であれば木陰や建物の影であっても、室内と比べると近視予防に十分な日光を浴びることができます。 |
二見いすず: | これから秋に入り気候もよく、熱中症などの心配もないので、屋外での遊びにちょうどいい時期ですね。 |
大山 光子Dr: | そうですね。 もちろんコロナ禍なので、対策はしっかりととった上で、屋外で過ごして頂きたいです。 |
二見いすず: | 日光に当たること以外に、なにかできることはありますか? |
大山 光子Dr: | 現在、近視の進行をある程度抑制すると言われているものに、低濃度アトロピン硫酸塩点眼液というものがありますが、こちらはまだ保険適用外です。 あとは、大人が使っている遠近両用に似た構造のメガネやコンタクト、寝ているときに装着するオルソケラトロジーというハードコンタクトレンズなどがあります。 |
二見いすず: | 寝ているときに装着するコンタクトレンズがあるのですか? |
大山 光子Dr: | はい。 角膜が比較的やわらかい小学生から高校生だと効果が出やすいと言われています。 また、先週もお伝えしたとおり、勉強やスマホなど目を使う作業をしたら、遠くを見て目を休めることも効果的です。 |
二見いすず: | 分かりました。 今月は眼科疾患をテーマにお送りしています。 お話は鹿児島県医師会の大山 光子ドクターでした。 ありがとうございました。 |
大山 光子Dr: | ありがとうございました。 |