2021.11.6 第966回放送分 『呼吸器疾患』1回目 ゲスト:井上 博雅ドクター



二見いすず: 今月11月のドクタートークは「呼吸器疾患」をテーマにお送りいたします。
お話は鹿児島県医師会、鹿児島大学 呼吸器内科の井上 博雅(いのうえ ひろまさ)ドクターです。
井上さんどうぞよろしくお願いいたします。

井上 博雅Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 1週目の今日は、みなさんが気になっていらっしゃるであろう、新型コロナウイルス第6波について、その備え方についてお話いただきたいと思いますが、現在、鹿児島県も全国的にも第5波が収まり、少しずつ日常生活が戻ってきたなと安心している方も多いと思います。

井上 博雅Dr: そうですね。
ワクチン接種がだいぶ普及してきました。
しかし海外の状況を見ても、今後第6波はくると予想されています。

二見いすず: やはり第6波はくるという予想なんですね。

井上 博雅Dr: はい。
根拠としては3点あります。
まず、ワクチン未接種の方たちの行動がどうなるのか予測できませんし、2つ目は新たな変異株が出てくる可能性もあります。
また、2019年、2020年を振り返りますと、11月から年明けに感染者が増える季節性という理由もあります。

二見いすず: そのようなさまざまな要因があると、確かにまだまだ気を緩められないですね。

井上 博雅Dr: そうですね。
ただしこれまでと違うのは、多くの方がワクチンを接種していることです。
発症の予防や重症化の予防が期待できます。
さらに万一感染し発症したとしても、多くの人が重症化しないための治療薬の開発も進んでいます。
しかし油断せずに、みなさんには引き続き感染予防対策をしっかりと行なっていただきたいと思います。

二見いすず: 具体的にはどのような備えが必要でしょzzうか。

井上 博雅Dr: まず、ワクチンを接種していただきたいと思います。

二見いすず: すでに接種した人たちはどのような備えをしたらいいでしょうか。

井上 博雅Dr: 2回ワクチンを接種しても、時間の経過とともに予防効果は下がってくるので、3回目接種の対象者の連絡が届いたら躊躇せずに打っていただきたいと思います。
3回目の接種は、ブースター接種と呼ばれ、2回ワクチンを接種した人の免疫を強める効果が期待できます。
ブースター接種の副反応も、2回目と同じ程度であったことが海外では報告されています。
また、これまでと同様、マスクを着用のうえで、混雑を避け、大人数で騒ぐことも控えてほしいと思います。
また、これから寒くなりますが、換気もしっかりと行いましょう。

二見いすず: よく分かりました。
今月は呼吸器疾患をテーマにお送りしてまいります。
お話は鹿児島県医師会の井上 博雅ドクターでした。
ありがとうございました。

井上 博雅Dr: ありがとうございました。