2022.7.30 第1004回放送分『新型コロナウイルス感染症』5回目 ゲスト:西 順一郎ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは「新型コロナウイルス感染症」をテーマにお送りしています。
お話は、鹿児島県医師会の西順一郎(にし じゅんいちろう)ドクターです。
西さん、どうぞよろしくお願いいたします。

西 順一郎Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は治療について教えていただきました。
最終日の今日は、どのようなお話をいただけますか?

西 順一郎Dr: 今日は、ワクチンについてお伝えします。
現在、60歳以上または18歳以上で基礎疾患ある方、重症化リスクが高いとされる方に、4回目の接種が行われています。

二見いすず: 4回目の接種は、3回目の接種を受けてから、どのくらいの期間を空けたらいいのでしょうか。

西 順一郎Dr: 3回目の接種から5ヶ月が経過したら接種できます。

二見いすず: 4回目の接種をすることで、さらに効果が高まるということですね。

西 順一郎Dr: そうですね。
3回目接種だけでは4〜5か月で発症予防効果が落ちてきますので、高齢者では4回目を接種することがすすめられています。

二見いすず: 基礎疾患や重症化リスクのない60歳以下の人は、4回目の接種はしないのですね。

西 順一郎Dr: はい。
4回目は若い方に対しての効果が臨床試験で確認されてないため、今回は対象外です。
12歳以上の方は、まずは3回目接種をしっかり終わらせていただきたいと思います。
3回目を打つことで、オミクロン株に対する免疫を十分高めることができます。
しかし依然として、若年層の3回目接種の接種率は低い傾向が見られます。
2回目から間隔が空いていても効果はあるので、3回目未接種の方は、今からでもぜひ打っていただきたいと思います。

二見いすず: 子どもたちのワクチン接種は今、どのような状況なのでしょうか。

西 順一郎Dr: 5歳から11歳の子どもたちは、2回目の接種が進んでいます。
しかしこちらも接種率はかなり低いです。
子どもたちのコロナの症状が比較的軽いことが背景にあると思いますが、2回接種でオミクロン株に対する免疫がある程度獲得できますので、接種して頂きたいと思います。
今後3回目接種も予定されてくると思いますので、今の時点で2回接種しておくことは意義があることだと思います。
副反応も大人と比べると少ないので、ぜひ接種して頂きたいです。

二見いすず: 分かりました。

西 順一郎Dr: ワクチンで防げる病気は、ワクチンで予防することが基本です。
今後いろんなワクチンの種類が増えてくると思いますが、ぜひそれらを利用して免疫をつけてください。

二見いすず: 分かりました。
今月は、新型コロナウイルス感染症について、鹿児島県医師会の西順一郎ドクターに貴重なお話をしていただきました。
西さん、ありがとうございました。

西 順一郎Dr: ありがとうございました。