2022.5.7 第992回放送分 『大腸がん』1回目 ゲスト:馬場 研二ドクター



二見いすず: 今月のドクタートークは「大腸がん」をテーマにお送りいたします。
お話は鹿児島県医師会の馬場研二(ばば けんじ)ドクターです。
馬場さん、どうぞよろしくお願いいたします。

馬場 研二Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 今日はどのようなことについてお話いただけますか。

馬場 研二Dr: 最初なので、まずは大腸がんの原因からお伝えいたします。
大腸がんの原因として、遺伝と生活習慣が挙げられます。
それぞれどのくらいの割合だと思いますか?

二見いすず: よく、「うちは、がん家系だ」みたいな言い方をすることがあるので、結構遺伝も多い印象があります。
そうですね・・・半々くらいの割合でしょうか?

馬場 研二Dr: 実は、遺伝はあまり多くなく、大腸がんの原因の20%です。
残り80%が生活習慣によるものです。

二見いすず: そうなんですね。
生活習慣というと、食事や喫煙といったものですか?

馬場 研二Dr: はい。
まず食事ですが、やはり食生活の欧米化が原因です。
お肉をたくさん食べる人、ハムやソーセージなどの加工肉を多く食べる人は気をつけるようにしましょう。
あと飲酒や喫煙も原因と言われております。

二見いすず: 逆に、積極的に摂るべき食べ物はあるのでしょうか。

馬場 研二Dr: お通じがよくなる食物繊維を多く含むものがおすすめです。
豆類や芋類、野菜、きのこ、海藻などですね。

二見いすず: 分かりました。
ちなみに大腸がんになりやすい人っているのでしょうか?

馬場 研二Dr: 体脂肪が多い腹部の肥満の人や身長が高い人がなりやすい傾向にあります。
あとベースとして糖尿病の人、さらに大腸ポリープができやすい人も注意するようにしてください。


二見いすず: 年代としてはどのあたりが多いのでしょうか?

馬場 研二Dr: 男女ともに40代50代から増えていき、一番多いのが60代70代です。
最新の罹患率では、ガンの中では男性3位、女性2位が大腸がんです。
死亡率でみると、男性は同じく3位ですが、女性だと残念ながら1位になるんです。


二見いすず: 大腸がんになる人、そしてお亡くなりになる人、女性は特に多いということですね。
なにか自覚症状というか、異変に気づけることはあるのでしょうか。

馬場 研二Dr: 残念ながら早期の段階では自覚症状はほとんどないんです。

二見いすず: それなら早めに気づく対策としては、検診がいいということですね?

馬場 研二Dr: はい。
40歳以上は毎年、大腸がんの検診を受けるようにしましょう。
そして、バランスのいい食事、禁煙、節度ある飲酒、運動が予防になります。


二見いすず: よく分かりました。
今月は大腸がんについてお伝えしてまいります。
お話は鹿児島県医師会の馬場研二ドクターでした。
ありがとうございました。

馬場 研二Dr: ありがとうございました。