二見いすず: | 今月のドクタートークは「大腸がん」をテーマにお送りしています。 お話は鹿児島県医師会の馬場研二(ばば けんじ)ドクターです。 馬場さん、どうぞよろしくお願いいたします。 |
馬場 研二Dr: | よろしくお願いいたします。 |
二見いすず: | 先週は大腸がんの原因と予防について教えていただきました。 日頃から食生活や運動に気をつけながら、年に1回の検診も大切というお話でしたね。 今日はどのようなことについてお話いただけますか。 |
馬場 研二Dr: | 今日は大腸がんの検診や検査について詳しくお伝えいたします。 40歳をこえたら、まず1次検査として検便するようにしましょう。 2日分の便を採取し、便に混ざっている血液を検出する検査になります。 検出率は進行がんで9割、早期がんで5割です。 |
二見いすず: | 1次検査ということは、2次検査もあるのですか? |
馬場 研二Dr: | はい。 2次検査は1次検査で異常があった人を対象に大腸カメラを行います。 |
二見いすず: | 大腸カメラを使った検査の流れについて、もう少し詳しく教えてください。 |
馬場 研二Dr: | 分かりました。 まず、前日夜9時以降は絶食です。 水は飲むことができます。 そして下剤を飲んでお休みいただきます。 翌朝は、病院で2リットルの下剤を飲みます。 |
二見いすず: | 2リットルの下剤となると、かなりきつそうですね。 |
馬場 研二Dr: | そうですね。 でもここは頑張りどころです。 いっぺんには飲めないので、お昼くらいまでかけて飲んでいきます。 その後、看護師さんに便を見てもらい、下剤だけ出てくる状態になれば検査可能です。 |
二見いすず: | 検査時間はどのくらいかかるのでしょうか。 |
馬場 研二Dr: | 体人によりますが、10分から30分ほどです。 眠った状態で行いたい方は、静脈麻酔を使うこともできます。 そして早期大腸がんの場合、この検査中にポリープだけをとることができます。 |
二見いすず: | 腫瘍が見つかった場合はどうなるのでしょうか。 |
馬場 研二Dr: | 腫瘍があったら一部を切り取り、詳しく調べて1週間で検査結果が分かります。 がんだったら、CTとPETなどの検査を行い、手術や抗がん剤などの治療方針を決める必要があります。 |
二見いすず: | 先週、早期の場合だと自覚症状がほとんどないということでしたが、進行していくと気づけるサインはあるのでしょうか。 |
馬場 研二Dr: | 大腸がんが進行すると、血便、便秘、便が細くなるなどのサインが見られます。 ただ、血便だと痔と勘違いされる方も多いようです。 |
二見いすず: | ちなみに出血は毎回あるのですか? |
馬場 研二Dr: | いいえ、毎回ではないので、余計に勘違いされやすいです。 大量出血してからでは遅いので、ティッシュに血がつくなどしたら、まずは検査を受けるようにしましょう。 |
二見いすず: | 分かりました。 今月は大腸がんについてお伝えしています。 お話は鹿児島県医師会の馬場研二ドクターでした。 ありがとうございました。 |
馬場 研二Dr: | ありがとうございました。 |