2022.6.4 第996回放送分 『熱中症』1回目 ゲスト:長間 将樹ドクター



二見いすず: 今月のドクタートークは「熱中症」をテーマにお送りいたします。
お話は、鹿児島市立病院救命救急センターの長間将樹(ながま まさき)ドクターです。
長間さん、どうぞよろしくお願いいたします。

長間 将樹Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 長間さんには、救命救急医というお立場から熱中症の危険性や対策などについて、お話いただきたいと思います。
さっそくですが、1週目の今日はどのようなことについて教えていただけますか。

長間 将樹Dr: 熱中症の予防についてお伝えいたします。
とにかく暑い環境にいないこと。
これが、熱中症の一番の予防になります。
屋外は言うまでもないですが、高齢者の場合だと室内でも熱中症になることがあるので、エアコンを使うなど、室内の温度にも気をつけるようにしてください。

二見いすず: 今年は春以降、電気代の値上がりがたびたびニュースでも取り上げられていますが、もったいないと思わずに、エアコンを使って対策をとることが大切ですよね。

長間 将樹Dr: はい。
ぜひそうしていただきたいと思います。

二見いすず: 高齢者以外の方などは、屋外で熱中症になることが多いのでしょうか。

長間 将樹Dr: そうですね。
炎天下でお仕事をされている方だと作業中に、学校だと体育や部活動中に運ばれることが多いです。
体育や部活動に関しては、直接日光が当たらない体育館であっても注意が必要です。
冷房設備のない体育館だったら、しっかり換気をして風通しをよくするようにしてください。

二見いすず: 分かりました。
お仕事中や部活動中に熱中症にならないためには、どんな予防が大切なのでしょうか。

長間 将樹Dr: 熱中症は、体に熱がこもって調節できない状態です。
熱を下げるには、汗をかく必要があります。
そして汗をかくためには、こまめな水分補給が大切になります。
また、激しい運動や長時間での作業の場合は、水分だけでなく塩分も必要です。
スポーツドリンクなどでの水分補給をおすすめします。

二見いすず: やはりこまめな水分補給をすることが大切なんですね。
しっかり予防していても、万一熱中症になってしまった場合、周りの人のケアというのも大事になってくると思いますが、なにか知っておくべきことはありますか。

長間 将樹Dr: はい。
脱水状態になると、汗をかく水分が体にないので、肌が乾燥している状態になります。
普通暑いときは肌がベタベタしていますよね?

二見いすず: そうですよね。

長間 将樹Dr: それが、脱水状態のときはサラっとしているので、こういう時は水分補給をしっかり行ってください。
また、手を握るように言っても握ってくれないなど、意識がない場合は重症度も高い傾向にあるため、すぐに救急車を呼んでください。

二見いすず: よく分かりました。
今月は熱中症についてお伝えしてまいります。
お話は鹿児島市立病院救命救急センターの長間将樹ドクターでした。
ありがとうございました。

長間 将樹Dr: ありがとうございました。