二見いすず: | 今月のドクタートークは「熱中症」をテーマにお送りしています。 お話は、鹿児島市立病院救命救急センターの長間将樹(ながま まさき)ドクターです。 長間さん、どうぞよろしくお願いいたします。 |
長間 将樹Dr: | よろしくお願いいたします。 |
二見いすず: | 先週は熱中症の予防について教えていただきました。 暑い環境にいないことが何よりも大切ですが、お仕事などでどうしても炎天下で作業される場合は、こまめな水分補給が大切というお話でした。 今日はどのようなことについて教えていただけますか。 |
長間 将樹Dr: | 今日は、熱中症になる環境的要因についてお伝えします。 よく、その日の気温ばかりを気にしがちですが、熱中症になる環境的要因としては、気温、湿度、そして輻射熱の3つがあります。 しかもその割合は、気温1、湿度7、輻射熱2となっており、決して気温の高さだけでは判断できないのです。 |
二見いすず: | 湿度の高さにも、十分気をつけないといけないんですね。 ただ、気温だけでなく、さまざまな要因が重なると、判断が難しくなりますね。 |
長間 将樹Dr: | はい。 そこで活用していただきたいのが、暑さ指数と言われるものです。 これは、先ほどお伝えした気温、湿度、そして輻射熱の3つの要素をもとに算出された指数です。 |
二見いすず: | 暑さ指数ですね。 これはどこで知ることができますか? |
長間 将樹Dr: | 環境省の熱中症予防情報サイトで分かります。 スマートフォンやパソコンで、暑さ指数と検索されてみたら、すぐに出てきます。 このサイトでは、その日の3時間ごとの暑さ指数が分かるようになっており、暑さ指数が28をこえると熱中症になる危険性が急激に高まるので、十分注意するようにしてください。 |
二見いすず: | 外出する前などに、一度確認しておくといいかもしれないですね。 また、先日のお話ですと、高齢者の方は自宅にいても熱中症になるということなので、毎日確認すると安心ですね。 |
長間 将樹Dr: | そうですね。 さらに今年の4月から、熱中症警戒アラートというものが全国で運用されるようになりました。 |
二見いすず: | 熱中症警戒アラートとは何ですか? |
長間 将樹Dr: | 先ほどの暑さ指数が33を超えると予想された場合、気象庁から発表され、テレビやラジオなどで報道されます。 これまでの暑さ指数と併せて、夏場は情報に注意して行動していただきたいです。 |
二見いすず: | 分かりました。 まだ6月なので本格的な暑さは梅雨明けからになると思いますが、この時期も注意することはありますか? |
長間 将樹Dr: | もちろん、夏場に比べたら熱中症の発生頻度は少ないですが、湿度が高いと熱を放散するのが難しくなるので、可能性がゼロとは限りません。 また梅雨明けすぐの頃も、体が暑さに慣れず熱中症になりやすいので、注意するようにしてください。 |
二見いすず: | お話は鹿児島市立病院救命救急センターの長間将樹ドクターでした。 ありがとうございました。 |
長間 将樹Dr: | ありがとうございました。 |